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パリ五輪開会式「意外な日本人選手」がブラジルで“セリーヌ・ディオン級に好感度アップ”なワケ…ジーコ71歳は「3250万円分盗まれた」大災難 

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沢田啓明

沢田啓明Hiroaki Sawada

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posted2024/08/16 06:00

パリ五輪開会式「意外な日本人選手」がブラジルで“セリーヌ・ディオン級に好感度アップ”なワケ…ジーコ71歳は「3250万円分盗まれた」大災難<Number Web> photograph by Handout/Getty Images

パリ五輪開会式で熱唱するセリーヌ・ディオン。彼女と同じくらいブラジルで注目された日本人アスリートって、誰?

 五十嵐はアナウンサーのインタビューを受け、「タヒチは素晴らしい場所。体調はいい。ベストを尽くす」と流暢なポルトガル語で語ったのだ。

 なぜブラジルで五十嵐が注目を集めたかというと――3年前の東京五輪にさかのぼる。準決勝で優勝候補の本命だったガブリエル・メジーナ(ブラジル)を逆転で破り、決勝へ進出して銀メダルを獲得した。ブラジル国内ではこの試合の採点に不満の声が噴出し、対戦相手だった五十嵐の名前も広く知られた。

 しかし、このインタビューでの五十嵐の清々しい受け答えは、多くのブラジル人スポーツファンに好感を与えたようだ。

開会式前日、ジーコは3250万円分も盗まれていた

 また、パリ五輪の開会式前日、ブラジルで話題を集めた出来事があった。

 ブラジル五輪委員会のアンバサダーに任命され、サンドラ夫人と共にフランスを訪れていたジーコ(71)が25日、パリ市内でタクシーで移動中に貴重品が入ったバッグを盗まれた。

 バッグの中には、ジーコ夫妻のパスポート、高級時計、貴金属、現金などが入っていた。当初、フランスメディアは被害総額を推定50万ユーロ(約8350万円)と報じたが、ジーコはブラジルメディアに「120万レアル(約3250万円)程度」と明かしている。

 ジーコ夫妻は26日の開会式に参加する予定だったが、警察への盗難届などで時間を取られ、結局、会場へ行けなかった。

 夫人はフランスの治安の悪さに衝撃を受けて帰国を望んでいるとも伝えられるが、ジーコ本人は「アンバサダーとしての職務を果たす」としてフランスに留まる意向を示した。

 なおジーコは、1986年ワールドカップに出場した際、準々決勝フランス戦でPKを失敗。これが響いてブラジルは延長、PK戦の末、敗退した。

 今回の盗難で、ブラジル国内では「ジーコはつくづくフランスと相性が悪い」という声が出た。38年前のミスまで蒸し返され、ジーコにとっては二重の災難だった。

<閉会式編につづく>

#2に続く
トム・クルーズ登場「度肝を抜かれた!」けど…パリ五輪閉会式、ブラジル国内の評価が率直すぎ「衣装…カーニバルそっくりじゃね?」

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