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「本来なら3-2で日本だ」五輪金メダルのスペイン記者2人から聞いた“日本サッカー本音評価”「タケ(久保建英)はいるけど足りないのは…」
posted2024/08/12 11:04
text by
了戒美子Yoshiko Ryokai
photograph by
Mutsu Kawamori
パリ五輪男子サッカーは9日、スペインの優勝で幕を閉じた。
当然ながら圧倒的にフランスホームの雰囲気で、アレ・レ・ブルーの大合唱が止まらないスタジアムだったが、スタジアムDJが得点者のファーストネームを叫び、スタンドがファミリーネームで応えるコールアンドレスポンスは分かっていないサッカー観戦の初心者たちがほとんど。普段のリーグ戦やW杯などサッカーだけの大会とは全く違う、五輪特有の熱気に包まれていた。
フランスとは直前の親善試合で引き分けただけに
試合は90分を終えた時点で3-3の熱戦だったが、最終的に振り返ると、スペインが容赦なかった。
序盤はフランスが優勢に進めて11分に先制。その後は相手の出方を把握したスペインがペースを奪い返し、前半だけで3-1とする。後半はフランスがとにかくシュートを打ちまくりなんとか同点に追いついたものの、延長戦前に目の覚めたスペインが延長前半に1点、延長後半アディショナルタイムに1点を追加して、地元フランスを打ちのめした。
両チームとも大岩ジャパンにとっては縁のある相手である。スペインに準々決勝で0-3で敗れたことは記憶に新しい。
また、フランスとは五輪直前の7月17日に親善試合を行い1-1で引き分けている。スペインとの差はスコアからもわかる通りだが、フランス相手には善戦していた。この日のフランスを見ていると日本にも本当に頂点に立つチャンスがあったとあらためて悔しく感じた。だが、決勝を戦ったのはこの2チームだった。
金メダルのスペイン記者に“本音評価”を聞いてみた
では、敗れた我々との差はどこにあるのか、スペインを取材する記者たちに話を聞いた。
実はこの準々決勝を撮影しつつ、決勝まで取材に来ているスペイン人はあまり多くなかったようで、カメラマンのムツ・カワモリ氏の助けを借りて探してみたところ、試合前にぱっと見つかったのは2人。日本戦の注目が決して高くなかったことがうかがえる。
そんな中で探し当てた1人目は日本対スペインを撮影していたカメラマン、ミゲル・モレナッティ氏だった。