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「今が一番純粋に楽しい」“タカマツ”ペアで金メダル、バドミントン松友美佐紀(32歳)の現在…混合ダブルス転向でパリ五輪を目指した理由 

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矢内由美子

矢内由美子Yumiko Yanai

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photograph byMiki Fukano

posted2024/08/02 11:01

「今が一番純粋に楽しい」“タカマツ”ペアで金メダル、バドミントン松友美佐紀(32歳)の現在…混合ダブルス転向でパリ五輪を目指した理由<Number Web> photograph by Miki Fukano

リオ五輪で金メダルを獲得した松友美佐紀。現在も現役でプレーを続ける彼女にインタビューした

「今が一番純粋に楽しいかもしれないです」

 混合ダブルスを本格的にやってからまだ3年。まだ伸びていけるという手応えがあるようだ。ならば、4年後のロサンゼルス五輪を目指そうという決意も?

「そういう風には思わないですけど(笑)、やっぱり単純に、できないことができるようになったり、分からないことが分かるようになったり、新しい感覚が出てきたりっていうのは、今でも変わらず楽しいので、自分が動けるうちはやりたいなと思います。でも今が一番純粋に楽しいかもしれないです」

 身につくものが増えているという実感があるからなのだろう。松友は頷きながらこう言った。

「若い時の、上だけを目指してやっていった時期と今は、いい意味で違います。いろんなことを経験してきたからこそ、以前とは違った見方ができています。すべてのことが勉強になるというか、楽しめる幅が広がってるって感じなんです」

現在のペアは高橋礼華の夫・金子祐樹

 奇遇なことに、混合ダブルスのパートナーは女子ダブルスを組んでいた高橋さんのご主人。松友にとっては2人とも小学生の頃から知っている“バドミントン仲間”だ。

「高橋先輩とは、お互いができないプレーをお互いが持っていたので、試合で戦っていく中で組みやすかったとは思います。でも一番は、2人とも本当に負けず嫌いで、相手を倒すためにどうするかを常に考えてプレーしているという共通点があったことです。そういう単純なことって、みんなが持っているようでそうではない。大事にしていることが一緒というパートナーに出会えるのはなかなかないことです。そこが、自分たちが一番合っていたところだと思います」

 金子とはどんなやりやすさがあるのだろうか。

【次ページ】 32歳になった松友の思い「人としても成長できる」

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