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「今が一番純粋に楽しい」“タカマツ”ペアで金メダル、バドミントン松友美佐紀(32歳)の現在…混合ダブルス転向でパリ五輪を目指した理由
posted2024/08/02 11:01
text by
矢内由美子Yumiko Yanai
photograph by
Miki Fukano
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金メダルに輝いたリオ五輪後は、さまざまな葛藤を抱きながらも高橋さんと力を合わせて東京五輪を目指した。その道は途中で閉ざされたが、そこからもう一度、今度は混合ダブルスで五輪を目指そうと決めたのはなぜか。
この答えは松友らしくとてもシンプルなものだ。
「自分がまだできないことをできるようになってみたい。自分がまだ見たことのない景色や見え方を感じたい。やったことのないことに挑戦したいという思いでした」
パリ五輪レースは「悔しいですけど、結構楽しい」
20年12月の全日本総合選手権で金子祐樹と組んで混合ダブルスに出場。すると、想像していたとおりの新鮮な感触があった。松友は女子ダブルスで世界トップ争いをしていた時期にも混合ダブルスで試合に出ていたが、混合を専門としてやってみるとそれまでとまったく違っていたという。
「シングルスは、純粋に自分のバドミントンを延々とできるので、それが一番楽しかったと思います。ダブルスと混合ダブルスは、コート上に自分以外に相手1人じゃなくて3人います。だから、自分じゃどうしようもないこともあるし、自分じゃできないことをパートナーができたり、2人だからこそ感じられたりすることがあります。混合ダブルスは男子がいるのが分かりやすい違いですよね。私にはできないことをパートナーがやって、私も同じように感じられる瞬間は凄く楽しいですよ」
話の端々にバドミントンを楽しんでいる様子が浮かぶ。
「パリ五輪レースでは、レースの終盤ぐらいからランキング上位の選手たちと良い試合をできるようになっていたんです。結果を出せなかったのは悔しいですけど、そこまでの状態になっているのは結構楽しいです」