- #1
- #2
メジャーリーグPRESSBACK NUMBER
1994年生まれ「アスリート黄金世代」の元新体操日本代表・畠山愛理(29歳)が同世代の活躍に思うこと「一番、すごいなと思う存在は…」
text by
荘司結有Yu Shoji
photograph by本人提供
posted2024/07/24 17:00
現在はアメリカで2人の子育てに奮闘する畠山愛理さん。現役時代、黄金世代である他のアスリートたちの活躍をどう感じていたのだろうか?
――確かに10代の頃から1年の大半をロシアで過ごすというのは異例のケースですよね。大変だったことも多かったのではないでしょうか?
畠山 そうですね。でも、私はロシアに渡って新体操の根本の考え方がガラリと変わりました。新体操は芸術スポーツですが、ロシアで教えて頂くまでは「正しくノーミスで演技する」ことをすごく大事にしていたんですよね。
もちろん正確な演技をすることはとても大切です。でも見ている人の心を動かしたり、踊り手の感情を演技で伝えられてはじめて「ノーミス」だということを学びました。日常生活でも演技をよりよくするためのヒントを探す。バレエ鑑賞に行ったり、噴水公園に行って綺麗なものを見たり。自分たちが演技で使っている曲の映画を見て世界観を知ったり……。改めて「新体操って芸術スポーツなんだよな」と教えてもらったような感覚でした。
――畠山さんが活躍されていた当時、フェアリージャパンは大きな注目を集める存在でしたし、オリンピックでは入賞・メダルへの期待も寄せられていました。プレッシャーも大きかったのではないでしょうか?
畠山 当時はプレッシャーよりも、新体操をたくさんの方に知っていただけることがうれしかったです。それまで新体操は取材していただく事も珍しく、大会が地上波で放送されることも滅多にありませんでした。
例えば野球の場合はいつも球場に記者の皆さんがいて、テレビでも必ず試合が中継される。夫と結婚して改めて「同じスポーツでも全然違うな」と感じていました。だから、取り上げて頂けることはありがたかったです。
夫・鈴木誠也への第一印象は?
――ちなみにその夫の鈴木誠也選手も同い年ですよね。お二人の出会いも同級生同士のつながりが関係しているのでしょうか?
畠山 それは全く関係ないです(笑)。
――畠山さんは出会う前、誠也選手にどんな印象を持っていたのでしょう?
畠山 当時はキャスターとしてスポーツニュースに携わっていたので、もちろん夫の存在は知っていました。
――広島カープの主砲だった誠也選手は 2016年に「神ってる」で流行語大賞に選ばれましたよね。当時のフィーバーは覚えていますか?
畠山 私が引退したのは 2016 年の冬だったのですが、ちょうどその頃に流行語大賞が発表されたんです。確かそのニュースで初めて見て、「この選手同い年なんだ、でも同い年に見えないなあ」って思ったのを覚えています。野球自体は現役時代全く見ていなかったので、当時は「流行語大賞の野球の人」みたいな認識だったかな(笑)。