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「一番不在が痛い」のは松木玖生落選でもオーバーエイジでもなく…怒るブラジル人記者「ガッカリだ」パリ五輪代表選考へのホンネ
posted2024/07/10 17:00
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph by
Koji Watanabe/Getty Images
23歳以下の重要な選手も取り逃がした
「とても残念。ガッカリした。大岩剛監督は、A代表のレギュラークラスをオーバーエイジ(OA)で呼びたいと考えていたはず。監督として最良の結果を出したいわけだから、当然だ。しかし、JFAが(対象となる選手が在籍する)欧州クラブとの交渉にことごとく失敗し、結果として誰一人招集できなかった。のみならず、23歳以下の重要な選手数人も取り逃がしてしまった」
普段は温厚な男が、怒っていた。
7月3日、パリ五輪日本代表の大岩監督が、五輪に出場する18選手とバックアップメンバー4選手を発表した。日本サッカー協会(JFA)の山本昌邦ナショナルチームダイレクター(ND)も同席した。
ブラジルのスポーツメディアきっての日本通で、今年3月から約3カ月間、日本に長期滞在して日本代表、J1から社会人まで多種多様なカテゴリーの26試合を観戦したチアゴ・ボンテンポ記者は、日本と日本のフットボールを心から愛するがゆえだろう、強く憤り、ひどく落胆していた。
――今年5月にパリ五輪アジア最終予選を兼ねたU23アジアカップが終了した時点で、あなたは「すべてのクラブが招集に応じるのであれば」という前提で、OAにCB冨安健洋(アーセナル)もしくは板倉滉(メンヘングラッドバッハ)もしくは町田浩樹(サンジロワーズ)、左サイドバック中山雄太(ハダースフィールド)、CF上田綺世(フェイエノールト)の招集を望んでいた。ところが、JFAはこの5人はおろか、誰一人、招集できなかった。
「私がこれらのポジションでのOA招集を望んだのは、日本がパリ五輪でメダルを獲得するためには選手層が薄いと思ったからなんだ」
チェイス・アンリも未招集…CBに関しては頭が痛い
――このうち、どのポジションのOA選手不在が最も痛いと思いますか?