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清原和博“あの慶大の長男”が明かす家族関係…“モデルの母”亜希さんに激怒された日「中学の時、タクシーを使ったら…」「弟は父に似てる」
text by
柳川悠二Yuji Yanagawa
photograph byShigeki Yamamoto
posted2024/07/10 11:01
清原和博の長男で、現在は慶應大4年の正吾。NumberWebのロングインタビューに応じた(中編)
「一度、少年野球の試合の日にバットを忘れてしまったことがあるんです。野球道具を一番に大切にする人なので、その日は怒られましたね。バットやグローブを他の人の手に触れさせるなともずっと言われていました」
PL学園の野球部では和博氏がバットを抱いて眠っていた逸話が伝説として残っているが、「さすがに今はないですけど、僕も昔はバットを抱いて寝ていました」と正吾は笑う。
母の叱責「タクシーを使ったら…」
母の亜希さんも、子供たちが勘違いをしないように節度のある生活を心がけ、正吾の分不相応な行動を正そうと厳しく叱ったこともあった。
「中学生の時に、予定の時間に遅れそうになり、徒歩だと間に合わないのでひとりでタクシーに乗ったことがあるんです。そうしたらかなり怒られました……『何を勝手なことをしているの? まだ早い』と。周りの慶應生は、裕福な家庭の子が多かった。当たり前のようにタクシーを利用する周囲を見ていて、自分も抵抗なくタクシーを使ってしまったんです。両親共に、田舎から上京してきた人なので、身の丈に合った行動をとることの大切さを忘れて欲しくなかったんだと思います」
「母は強くてかっこいいし、綺麗だし…」
普段は「ママ」と呼んでいる亜希さんについて、正吾はこう続けた。
「強くてかっこいいし、可愛いし、綺麗だし、作ってくれるご飯もお弁当も全部美味しい。モデルの仕事で家を空けないといけない日も、朝早くに起きて家のことを済ませてから外出していた。常に子供たち第一で行動してくれていました」
普通は照れてしまって、母親のことを「可愛い」「綺麗」とはなかなか言えまい。正吾の本心なのだろう。
「自慢のお母さんです。反抗期が兄弟ともになかったのは、純粋にお母さんが大好きだからだと思います」
父の薬物騒動が起きたのは、正吾が小学校から中学校に上がるタイミングだった。一家の大黒柱となった亜希さんはモデルの仕事にも大きな影響があったはずだが、そんな状況にも「母の涙は見たことがなかった」と正吾は振り返る。
子供ながらに母の生き様を見て、自然と母を守らなければならないという気持ちが芽生えた。だからこそ、兄弟には反抗期がなかったのだ。