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安藤美姫の“教え子デート報道”はアメリカでどう見られているか? NY在住ジャーナリストが解説する「日本にはない専門機関」の存在 

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田村明子

田村明子Akiko Tamura

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posted2024/07/04 11:02

安藤美姫の“教え子デート報道”はアメリカでどう見られているか? NY在住ジャーナリストが解説する「日本にはない専門機関」の存在<Number Web> photograph by JIJI PRESS

現在はコーチ業などを行っている安藤美姫

 安藤は現役時代には指導を受けていたニコライ・モロゾフコーチと恋愛関係になり、その後一時トレーニング仲間だったハビエル・フェルナンデス選手と交際していたことも公表していた。現役を引退してからは父親非公開のままシングルマザーになり、その華やかな恋愛歴が何度も話題になってきた。

「彼女に年下の恋人ができたとしても、個人の自由ですから全然かまわないと思う。でもそれが16歳の未成年で、しかも自分の生徒というのはあってはならないこと。真実はどうであれ、周囲にそう疑われるような行動をとったこと自体が、コーチとしてプロフェッショナルではない。彼女が本気でコーチとしてのキャリアを築くなら、こんな行動は慎むべきです」

アメリカならSafeSportの捜査対象

 今回の報道の中で、安藤コーチとこの生徒の親密さはリンクでも周りが目のやりどころにこまるほどだったという証言もある。

「それが本当なら、アメリカだったらまずは周りのコーチが注意したと思う。それでも改善されなかったらSafeSportに通報されていたでしょう」

 たとえ生徒本人や保護者からの被害届がなくても、プロのコーチとして調査、処分の対象になるという。

 現在の日本のもっとも大きな問題は、このSafeSportの機能を持つ監視機関が存在していないことだ。JOC(日本オリンピック委員会)が相談用のウェブページを設置しているが、通報できるのは2年以内という制限もあり、調査機関としての機能、処分の権限、透明性にも疑問がある。

 安藤コーチの一件については、現在彼女が所属する日本フィギュアスケーティングインストラクター協会が弁護士と相談中であるという。一方安藤の生徒が所属する日本スケート連盟は、何らかの対応をするのだろうか。

 安藤美姫は現役時代には2度も世界タイトルを手にした、世界的に名を知られたアスリートである。今回の報道に対して今後どのような調査と処分がなされていくのか、世界中の関係者が注目している。

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