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“中学生でプロとスパー”井上尚弥の衝撃「こんな動きをする子が…天才だ」元世界王者・川嶋勝重に聞く「大橋ジムが“最強”を生み出せる理由」 

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渋谷淳

渋谷淳Jun Shibuya

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photograph byYuki Suenaga

posted2024/06/24 17:02

“中学生でプロとスパー”井上尚弥の衝撃「こんな動きをする子が…天才だ」元世界王者・川嶋勝重に聞く「大橋ジムが“最強”を生み出せる理由」<Number Web> photograph by Yuki Suenaga

大橋ジム初の世界王者・川嶋勝重。未来を切り拓いた先駆者の目に、現在の大橋ジムはどう映っているのだろうか

「強い相手に勝ってナンボ」大橋ジムの魅力とは

 川嶋は現在、都内で妻とアクセサリー店を営み、職人として働く傍ら、パーソナルトレーナーとしてボクシングの指導をしている。大橋ジムの土台を築いた人間の目に、現在の大橋ジムはどのように映っているのだろうか。

「みんなすごいとしか言いようがないです。でも、大橋ジムの魅力といったら、やっぱり大橋会長が弱い選手とのマッチメークをしないところだと思います。『強い相手に勝ってナンボ』という考え方が僕は好きです。だからこそ、これだけチャンピオンが生まれたんじゃないかと思います」

 ジムの筆頭格、井上尚弥についても聞いてみた。

「井上選手は脚が太い。下半身が強く、ヒザが使えるから、下半身と上半身がうまく連動しますよね。だから強いパンチも打てる。あとはメンタルの強さですね。ここまできて、いまだに高いモチベーションを保っていることに感心します。もし僕が彼だったら、バンタム級に上がったくらいでモチベーションが下がると思うんです。お金もたくさんもらって、高い評価を受けて、人気も出て……普通ならもう“お腹いっぱい”ですよ。それなのに、あれだけの結果を残して、まだ高みを目指すというのが井上選手のすごさですよね」

 5月6日、東京ドームのリングに上がった井上真吾トレーナーの胸に、川嶋夫妻の店で作ったグローブ型のペンダントが揺れていた。川嶋から井上へ。時代が流れ、取り巻く環境が大きく変わっても、受け継がれる魂はきっとあるのだろう。

<前編から続く>

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「世界王者なんて無理」「まだプロになれないの?」“ボクシング未経験”からの逆転人生…川嶋勝重はなぜ大橋ジム初の世界王者になれたのか?

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