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「やせたら可愛いのに」世間の声との闘い…“プラスサイズモデル”も務める女子レスラー・まなせゆうなの思い「ありのままの自分を愛せばいい」 

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橋本宗洋

橋本宗洋Norihiro Hashimoto

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photograph byL)Norihiro Hashimoto、R)Yuki Suenaga

posted2024/06/08 11:01

「やせたら可愛いのに」世間の声との闘い…“プラスサイズモデル”も務める女子レスラー・まなせゆうなの思い「ありのままの自分を愛せばいい」<Number Web> photograph by L)Norihiro Hashimoto、R)Yuki Suenaga

現役の女子プロレスラーであり、プラスサイズモデルの活動も行っているまなせゆうな

 2019年、ぽちゃじょとラリプロを経験したまなせは“東京女子っぽいプロレス”ではなくパワーとサイズを活かした“まなせゆうなのプロレス”で東京女子プロレスのトーナメント決勝進出を果たす。その後、東京女子を離れガンプロ所属に。

「東京女子の海外遠征のメンバーに選ばれなかったりいろいろあったんですけど、ぽちゃじょとラリプロで“体が大きいのは悪いことじゃないんだ”って初めて思えたんですよ。そう思わせてくれた人たちがいるガンプロでやりたかった。プロレスラーになってからずっと“いつまでやるの?”といろんな人に聞かれてきたんです。私のデビューが遅かったからかもしれないけど、女子プロレスは“ゴール”が決まってるのかなって。でもガンプロにはそういうことを言う人がいなかった」

 ガンプロでのまなせは、嬉しいことも悔しいことも包み隠さずリングで表現するようになった。

「ただプロレスをすることじゃなく、プロレスで何かを伝えるのが大事なんだって気づきました。そのためには自分らしくないと。だから“ご飯食べて元気に生きていこう”って(笑)」

プラスサイズモデルの仕事を始めた理由

 数年前からはプラスサイズモデルの仕事も始めた。

「お洋服のメーカーさんから“広告に出ませんか”と連絡がきたんです。服も下着もサイズがなくて困るっていう話をSNSに書いてたからでしょうね。

 着るものはいつも海外通販で買ってました。それかユニセックス。でもドイツに行ったら私のサイズが普通にお店に置いてある。泣いちゃいました。友だちには“あなたはあなただし、普通だから”とも言われて」

 仕事をしていて、プラスサイズモデルのイメージが偏りがちではないかとも思うようになった。

「太ってる女性を魅力的に見せようとすると、ふわふわの可愛い感じになっちゃうんですよ。あとは母性、癒しのイメージ。でもそれだけじゃないはず。力強さとかゴージャスな感じもあっていい」

 まなせはヒザの負傷で長期欠場していたが、今年2月に復帰。アイスリボンのタッグ王座を獲得するなど活躍している。新コスチュームは「色だらけ」のカラフルなものだ。

「無難なのはやめようと。私服もそうなんですよ。締まって見えるから黒で覆うような感じが多くて。でも明るい色の服を着ると気持ちもハッピーになるんですよね」

ニュースサイトのコメント欄は「体型の話ばかり」で…

 ガンプロのリングで復帰を発表し、その挨拶が記事になると、大手ニュースサイトのコメント欄が「体型の話ばかり」なのに驚いた。まなせ自身が通り過ぎた過去が、まだそこにあったのだ。人の見た目を勝手にジャッジし、蔑む風潮に呆れるしかなかった。

「私の体型がどうだろうと、あなたに関係あるの? って思いますよ。寂しいのかな(笑)。そういうのが世間だとしたら、世間と闘わなくちゃいけないですね。私のプロレスは対戦相手だけじゃなく、世の中とも闘うもの」

【次ページ】 「やせたら可愛いのに」世間の声との闘い

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