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「2人のダービージョッキー」誕生なるか…亡き藤岡康太が戸崎圭太に伝えた“ジャスティンミラノのすべて”「康太と一緒…すごく心強いんです」 

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島田明宏

島田明宏Akihiro Shimada

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photograph byKeiji Ishikawa

posted2024/05/25 11:03

「2人のダービージョッキー」誕生なるか…亡き藤岡康太が戸崎圭太に伝えた“ジャスティンミラノのすべて”「康太と一緒…すごく心強いんです」<Number Web> photograph by Keiji Ishikawa

本命として日本ダービーに臨む無敗の皐月賞馬ジャスティンミラノ。騎乗する戸崎圭太が「2人のダービージョッキー」という言葉に込めた思いとは

 どんな馬がダービーを勝てると思うかと問うと、こう返ってきた。

「やはり、精神力が強く、気持ちが落ちついた馬、オンとオフがはっきりしている馬なのかな、という気がします」

「康太と一緒というのがすごく心強いんです」

 2006年にサクラメガワンダー(10着)で初参戦した友道調教師にとって、今回が10回目(14頭目)のダービー出走となる。そのうち3勝しているわけだが、一方、同じく今回が10回目のダービー参戦となる戸崎は、18年のエポカドーロと19年のダノンキングリーでの2着が最高着順で、いまだ勝利はない。

 Number本誌の取材で4月末に話を聞いたときの戸崎は、本命馬でダービーに向かうことができ、緊張感が高まっていく状況を楽しんでいるかのようだった。競馬場やトレセンでの囲み取材を除き、私が彼にロングインタビューをしたのはそれが2度目で、1度目は、彼が地方競馬の大井からJRAに移籍したばかりの13年3月だった。人当たりのよさや、こちらの問いかけに向き合う真摯さ、親しみやすさなどはあのころのままだが、この11年での経験がそうさせたのか、ちょっとやそっとのことでは動じない、いい意味での不敵さを身につけたように感じられた。

「ここ1、2年で、レースへの臨み方が変わってきているのを感じます。5年前の大きい怪我も含め、いろいろあったなかで今の自分があって、ダービーで1番人気になるほどの馬に出会うことができた。こういうタイミングだったのかなと、自分では感じています」

©️Takuya Sugiyamaダービーを前にNumber1096号の取材に応じた戸崎圭太 ©️Takuya Sugiyama

 大レースの前に眠れないことなどはないが、自分はすごくあがり性なのだと笑う。が、その笑顔からは余裕が感じられる。

「これほどの馬なので、すごく大きな責任を感じています。でも、今回は、やっぱり康太と一緒というのがすごく心強いんです。勝ったら康太も喜んでくれるでしょうし。だから、2人のダービージョッキーが生まれる、という思いで、そこを目標にしています」

 勝てば、祖父ディープインパクト、父キズナにつづく、史上初の父仔3代ダービー制覇となる。

 記録にも記憶にも刻み込まれる、特別なダービーとなるか。

 スタートの時が近づいている。

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