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藤井聡太21歳&羽生善治53歳“120冠チーム”爆誕は「アベンジャーズみたい…」観る将マンガ家が大興奮「43歳“山ちゃん”タイトル挑戦も!」
text by
千田純生JUNSEI CHIDA
photograph byJunsei Chida/Keiji Ishikawa
posted2024/05/01 06:02
4月の将棋ハイライト。関連記事などからイラストをご覧になれます!
「あ、このポーズは危険です! 何かを発見した雰囲気が……」
康光九段の予言通り、藤井名人は“必殺”とも言える桂馬での反撃から、逆転勝ちに持っていきました。クールな豊島九段は悔しさからか拳を握る様子も。続く第2局では藤井名人が優勢に運んだものの、一度は流れが混沌とする中で豊島九段にもチャンスが来たようですが、藤井名人が連勝を飾りました。
とはいえそれぞれの2日間を見ていて、どちらに軍配が上がるか分からない2人の対局は今回の名人戦でも続く――そして藤井名人の手筋である“カワイイおやつ”や豊島九段名物とも言える“フルーツ盛り”も含めて、今後が楽しみです。
と、まとめようとしたところ編集担当さんから。
「ちなみに第3局の会場知ってます? 羽田空港第1ターミナルらしいですよ。ゴールデンウィーク明けとはいえ……空港は人がいっぱいで賑やかなはずだし、どこでどう対局するんでしょうかね」
たしかに、気になる……さすがに滑走路近くということはないと思いますが(笑)。
2)藤井戦初勝利の伊藤七段+“山ちゃん”がタイトル戦!
名人戦を含めてタイトル戦で白星を積み重ね続けてきた藤井八冠ですが……その連勝記録がついにストップしました。名人戦と並行して開催されている第9期叡王戦です。
7日に名古屋で開催された第1局は藤井叡王が伊藤匠七段に107手で勝利。一方で20日に石川県加賀市で開催された第2局では、序盤に〈△3三角〉という変化球で挑んだ後手の藤井叡王に対して、伊藤七段がしっかりと対応して1勝1敗のタイに持ち込み、そして伊藤七段から見て「タイトル戦初勝利」さらに「公式戦で初の藤井戦勝利」となりました。これは同学年として注目している伊藤七段ファンにも胸アツな展開では!
なお藤井八冠のタイトル戦連勝記録は「16」となったわけですが、これを「1」上回るのは大山康晴十五世名人の「17」。藤井八冠でも更新できないとは、さすが昭和の大名人ですね……。
〈打倒・藤井〉に挑むという構図で将棋ファンの心を熱くさせたのは、棋聖戦の挑戦者決定戦です。