- #1
- #2
濃度・オブ・ザ・リングBACK NUMBER
「髪グチャグチャ、顔ドロドロでも輝ける」人気女子プロレスラー・安納サオリが迎えた充実期「なんかスターみたい、って(笑)」《特別グラビア》
posted2024/04/26 11:04
text by
橋本宗洋Norihiro Hashimoto
photograph by
Takuya Sugiyama
4月27日、スターダム最大のビッグマッチの一つである横浜BUNTAI(旧横浜文化体育館)大会で、安納サオリはタイトルマッチを行う。
団体2大王座の一つ、“白いベルト”ことワンダー・オブ・スターダムの2度目の防衛戦だ。挑戦者は羽南。恒例の「シンデレラ・トーナメント」で優勝を果たし、安納に挑戦表明した。
羽南は2004年8月生まれの19歳。2017年、中学1年生でデビューしている。アクトレスガールズ所属の新人時代にスターダムで修行していた安納と一緒に練習したこともあるそうだ。
「去年からまたスターダムに出るようになって、羽南に“覚えてる?”って聞いたら覚えてました」
安納が久々のスターダム参戦を果たした昨年4月の横浜アリーナ大会は、羽南にとっても重要な大会だった。高校を卒業した彼女は髪を染め、コスチュームも一新してイメージチェンジを果たしたのだ。“高校生ファイター”ではなく大人のレスラーとしてトップを狙いにいく意思表示に見えた。安納も羽南を高く評価している。
対戦相手・羽南の“魅力的なところ”
「イメチェンしてから凄く成長しましたよね。意識が変わったんだと思います。去年の夏のリーグ戦でも闘いましたけど、その時とも違う。今年のシンデレラ・トーナメントを見ていると、感情の表し方が凄く魅力的で。もし羽南が挑戦表明してこなくても、仮に優勝しなくても、私から挑戦者として指名しようと思ってました」
今回は「タイトルマッチという形で、ベルトをかけて今の羽南を感じることができる。そこが楽しみです」。イメチェンからの大成長には「やっぱり、変化できる人間は素敵だなと思います」とも。
「なぜ変化するかというと、同じところにとどまってないから。そこが魅力的だし、対戦相手としては怖い存在でもあります」
羽南の“とどまらない”姿勢に反応するのは、安納も同じだからだ。昨年4月のスターダム再出場から1年、安納は団体と契約を結んだ。もう“フリー参戦”ではない。今回のタイトルマッチは“スターダムの安納サオリ”として迎えることになる。
「面白いですよね。ビッグマッチで白いベルトをかけて私と羽南が闘うなんて、1年前は誰も想像してなかったはず。しかも私はスターダムの選手になっている。それくらい変化してるんです。
これから何がどう変わるか、それこそ1年後なんて想像できない。ただその時になって変化しているように、とは思ってます。“安納がスターダムに入ってくれてよかった”となるような試合、行動を胸を張ってしていきたいですね」