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久保建英22歳が“3つ上の怪物”エムバペに屈し、親友イ・ガンインとハグ「信じてくれる限り…」初CL終幕も、撮影カメラマンは希望を見た
posted2024/03/08 11:01
text by
中島大介Daisuke Nakashima
photograph by
Daisuke Nakashima
3月5日、UEFAチャンピオンズリーグのラウンド16第2戦、レアル・ソシエダ対パリ・サンジェルマン(PSG)戦の撮影に向かった。
久保建英が所属するソシエダは、アウェイでの第1戦を0-2と落としてこの一戦を迎えている。また国王杯準決勝でのPK戦の末に敗退したマジョルカ戦を含めると、直近の3試合で敗戦を喫しており、チーム状況は芳しくない。
数少ない好材料といえば、週末に行われたセビージャ戦において、久保を含め多くの主力組が温存されたことだったか。
良いところなく敗戦したゲームの中で攻撃の牽引役である久保には、アップの声もかかっておらず、CLでの大一番へ向けて、久保にかかる期待値の大きさが窺い知れた――。
「サポーターが信じてくれる限り戦い続けます」
ソシエダが勝ち抜けるためには最低でも3ゴールが必要となるこの一戦、前日会見で久保は「特別な試合です。ヨーロッパの中でも強豪のチームに勝つためには、ベストのラ・レアルが必要です。サポーターが信じてくれる限り戦い続けます」と、サポーターも含めて一丸となる必要性を発信している。
現地時間21時のキックオフより95分前にチームバスが到着することが告知されており、久保のコメントに応えるように、多くのサポーターが選手バスの到着に集まり、スタジアム前の道路を埋め尽くしていた。
この日の観客動員数3万9336人は入場者記録を更新し、スタジアムをびっしり埋めたファンたちが選手入場を盛り上げた。
2点のビハインドは小さくないが、1点が与える心的作用は、追いかけるものには後押しとして、追いかけられるものにはストレスとして反比例するように大きくなる。
さらにホームで戦うソシエダが、早い時間帯でゴールを奪えればスタジアムを熱狂の渦とすることができる。逆転劇を期待させるだけの空気感がそこにはあった。
立ち上がりはまずまずだが、要警戒のエムバペが…
ソシエダボールでのキックオフ、先発出場した久保は右サイドに大きく開いてポジションを取った。最序盤には、その久保からパスを受けた逆サイドのベッカーがクロスを送ると、久保とオヤルサバルが飛び込んだがクリアされてしまった。
そこで得たコーナーキックでは、久保がキッカーとしてボールに近づくと大きな歓声があがった。