熱狂とカオス!魅惑の南米直送便BACK NUMBER

《消えた天才》ネイマール、パトを操る「ブラジルのジダン」だったはずが…MFガンソの輝きを奪った残酷なケガ「でも、それが人生なんだろうね」 

text by

沢田啓明

沢田啓明Hiroaki Sawada

PROFILE

photograph byBuda Mendes/Getty Images

posted2024/03/01 11:01

《消えた天才》ネイマール、パトを操る「ブラジルのジダン」だったはずが…MFガンソの輝きを奪った残酷なケガ「でも、それが人生なんだろうね」<Number Web> photograph by Buda Mendes/Getty Images

2012年、ブラジル代表のユニフォームを着用したネイマールとガンソ

 今後、セレソンに復帰する可能性はほとんどないだろう。「ネイマール、アレシャンドレ・パトと共にW杯に出場して世界の頂点を極める」という期待に応えることはできなかった。

でも、それがフットボーラーの人生なんだろうね

「天才CF」と呼ばれたパトと同様、彼も故障のせいで類稀な潜在能力を伸ばし切れなかったのだ。フィジカル能力で優位に立つことでテクニックと創造性を封じる傾向が強い近年のフットボールでは、彼のような古典的な背番号10の居場所がほとんどなくなっていることも影響しているはずだ。

「これまでのキャリアを振り返ると、良いこともそうじゃないこともたくさんあった。でも、それがフットボーラーの人生なんだろうね」

 親友ネイマールも、近年は故障が非常に多く、苦しんでいる。時の移ろいは残酷だ。「天才MF」と騒がれてから、十数年。彼は、かつてともにブラジルの希望と期待されたアレシャンドレ・パトと同じく――静かにキャリアの最終ステージへ近づいている。

第1回/パト編からつづく>

#1から読む
《消えた天才》結婚生活が9カ月で破綻のち「地獄に落ちたPK失敗」世界最強FWになるはずが今は無所属…アレシャンドレ・パト34歳の悲運

関連記事

BACK 1 2 3 4
#ガンソ
#ネイマール
#アレシャンドレ・パト
#サントスFC
#サンパウロFC
#セビージャ
#フルミネンセ
#ドゥンガ
#ジネディーヌ・ジタン
#ロンドン五輪

海外サッカーの前後の記事

ページトップ