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バレーボールPRESSBACK NUMBER
新人選手が入社3カ月で異例の退社「申し訳ないことをした…」バレー日本代表・山本龍(23歳)はなぜルーマニア移籍を決断したのか
posted2024/02/23 11:04
text by
米虫紀子Noriko Yonemushi
photograph by
Noriko Yonemushi
プロ1年目のキャリアをルーマニアでスタートさせたバレーボール男子日本代表・山本龍。異国の地で奮闘する23歳に密着した〈全2回の1回目〉
ルーマニアとバレーボール。
なかなかイメージがつながらなかったのだが、「環境は申し分ないです」と山本龍は言った。
昨春、東海大学を卒業し、昨年8月のアジア選手権で日本代表デビュー。9月末から開催されたパリ五輪予選のメンバーにも抜擢された23歳のセッター・山本は今、ルーマニアのクラブチーム、ディナモ・ブカレストでプロ1年目を過ごしている。
「料理がおいしい。特にスープに感動」
練習とホームゲームが行われる体育館は首都・ブカレストの中心部にあり、交通の便が非常にいい。住まいはそこから徒歩数分の場所にあり、近くには大型スーパーもあって生活しやすい。イタリアやフランスに比べると物価も安い。
何より食事が合っていることが大きいという。
「ルーマニアは料理がおいしいです。特にスープに感動しました」
体育館のすぐ近くにあるルーマニア料理店でインタビューさせてもらったのだが、その店のスープも絶品だった。肉と数種類の野菜がたっぷり入っていて体にもよさそうだ。
韓国料理やスペイン料理の行きつけの店もでき、カツ丼がおいしい和食店も見つけた。店長にいつも叱られている韓国料理屋の若い店員のことだけがちょっと気がかりだという。
言葉の壁や、日本に比べると不器用で主張の強いスパイカー陣に苦戦しながらも、たくましく海外生活を楽しんでいるようだった。
行きつけのレストランを紹介してくれた山本。自身のYouTubeでもルーマニア生活をアップしている ©︎Noriko Yonemushi
だが、1年前の山本は、自分が1年後に海外リーグでプレーしていることなどまったく想像していなかった。