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井上尚弥また快挙? 米リング誌編集長が“年間MVP”選出を確信「タパレスに勝てば、一票入れるつもり」「来年はアメリカで戦って」 

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杉浦大介

杉浦大介Daisuke Sugiura

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photograph byHiroaki Yamaguchi

posted2023/12/25 17:02

井上尚弥また快挙? 米リング誌編集長が“年間MVP”選出を確信「タパレスに勝てば、一票入れるつもり」「来年はアメリカで戦って」<Number Web> photograph by Hiroaki Yamaguchi

下馬評では圧倒的有利と見られている井上尚弥。老舗誌リングマガジンの編集長はゴングを待ちきれない様子だった

 このマッチアップの鍵になるのは、タパレスのサウスポースタンスとやりにくいボクシングが井上に通用するかどうか。そして、井上の中間距離からの正確なジャブと爆発力のあるパンチに対処できるかどうか。どちらが相手を下がらせるかも見どころになり、両者のフットワークとリングジェネラルシップが重要な要素になってきます。特に井上がタパレスをロープに詰めた場合、“モンスター”に優位な展開になるでしょう。

 タパレスは状態を動かすのが上手なサウスポー。近い距離でも巧みに動き、フック、アッパーカット、左オーバーハンドでカウンターを取ろうとします。そんな相手に対し、井上が相手の胸やボディに放つジャブが効果的だと見ます。それを使えばタパレスをロープに詰めることが可能になり、ボディショットで仕留められるでしょう。また、井上ならばタパレスの右ジャブに左フックを合わせることもできると思います。

「乱戦に巻き込んで疲弊させたら…」

 一方、タパレスが勝機を見出すには、井上を空振りさせる必要があるでしょうね。空回りさせ、フラストレーションを感じさせなければいけません。そのためにはラフファイトに持ち込むことが最善です。タパレスは“MJ”・アフマダリエフのように小柄で太い腕を持つ選手か、アグレッシブに突っ込んでくる選手と対戦した際に最大の力を発揮する傾向にあります。インサイドでは快適に戦えるだけに、井上に対しても何とか距離を縮めなければいけません。乱戦に巻き込んだ上で“モンスター”を疲弊させることができれば、面白くなるかもしれません。

 とはいえ、口で言うのは簡単ですが、今が旬の“モンスター”を相手にそれをやり遂げるのは並大抵の難しさではありません。ここで試合の予想をするなら、やはり井上が中盤ラウンドまでに致命的なダメージをタパレスに与えると見ます。8、9ラウンド、井上がKO勝ちを飾るでしょう。

【次ページ】 「タパレスに勝てば、一票入れるつもり」

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