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「不甲斐ない」「不甲斐ない」ブライトン三笘薫26歳は2回繰り返した…2カ月半“0ゴール”の現実「ケガの状態は?」現地記者に三笘本人が語った 

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田嶋コウスケ

田嶋コウスケKosuke Tajima

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posted2023/12/14 17:50

「不甲斐ない」「不甲斐ない」ブライトン三笘薫26歳は2回繰り返した…2カ月半“0ゴール”の現実「ケガの状態は?」現地記者に三笘本人が語った<Number Web> photograph by AFLO

11月の代表ウィークに右太もも裏のケガが発覚した三笘薫(26歳)。ブライトンでローテーション起用が続く

 先述したように、今季ブライトンはセントラルMFの構成力が足りない。昨シーズンに比べるとプレーテンポが遅く、とりわけ相手に自陣深くで守備を固められた場合、手詰まりに陥ってしまう。相手チームが人数をかけてブライトンの攻撃スペースを埋めてくることも多く、三笘への効果的なパス、さらに日本代表を活かす連動した動きが減った。

 その三笘に対しても、今シーズンは相手チームが「対策」を施し、ダブルマークがつくようになった。顕著だったのは、12月9日のバーンリー戦だ。

 後半34分から右MFとして交代で入ったコナー・ロバーツは、三笘の動きをつぶさに確認し、ひとたび日本代表にパスが渡れば、素早くマークについた。試合後「三笘を1対1で打ち負かすのは難しい」と話していたバーンリーのバンサン・コンパニー監督が、途中出場で投入したロバーツに指示を出していたのは明らかだった。

 しかも当然、右SBの選手も三笘を注視していた。三笘が単独突破を仕掛けようとも、2人がマークにつけば自然と突破の難易度は上がる。

10月から“0ゴール”という現実

 振り返れば昨シーズン、三笘はレギュラーに定着したカタールW杯後からブレイクし、5試合連続でゴールに関与するなど特大のインパクトを残した。

 だが今シーズン、10月以降の試合で0ゴール、3アシストと結果を残すことに苦戦している。もちろん、チャンスメークの点でブライトンの主軸であることに変わりはないが、昨シーズンに比べるとその輝きは落ちている。連戦の影響が出始めた9月下旬からパフォーマンスが低下し、目を見張るようなドリブル突破の回数も減っているのは事実だ。

 その一方で、三笘は不振にあえぐチームの影響も受けている。中盤の構成力不足がたたって効果的なパスが減り、さらに失点が増えてチーム全体のバランスが悪化している影響は、すでに説明したとおりだ。つまり三笘個人のパフォーマンスだけが、結果が上がってこない理由ではない。

「不甲斐ない」「不甲斐ない」…

 ハードスケジュールが続く年末年始に向けて、三笘は次のように話している。

(記者:試合が終わってクールダウンを行い、すぐに次の試合に向けて準備を整える流れが続く。三笘選手として、どのようにこの過密日程をこなしていくか?)

【次ページ】 「不甲斐ない」「不甲斐ない」…

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