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中日入りの中田翔が「本当に望んでいた」ただ一つのこと…「背水の陣」立浪和義監督が秘める“勝負手”と「バンテリンドームの吉兆」
text by
小西斗真Toma Konishi
photograph byJIJI PRESS
posted2023/12/10 11:00
入団会見では晴れやかな表情を見せた中田翔
「どうしても勝ちたいです」
現役ドラフトで加入し、チーム最多の24本塁打を放った細川成也、4年目で初の規定打席に到達した石川昂弥とのオール右のクリーンアップは迫力満点だろう。チャンスを供給するのも岡林勇希、大島洋平ら好打者がそろっている。3球団目になるが、すでにチームにも溶け込んでいる。入団会見の前夜に名古屋市内の旧知の飲食店で食事をしていたところ、サプライズで駆けつけたのが、選手会長の柳裕也だった。
中田に「勝ちたい?」と尋ねられた柳は「どうしても勝ちたいです」と即答。そこから熱い意見交換が続けられたという。ちなみに面識はほとんどなく、まともに会話したのはこの夜が初めてだったそうだ。
「僕にとってもたぶん中田さんにとってもすごくいい時間になりました」と柳は話している。背番号も代名詞ともいえる6に決定。「優勝するために必死こいてトレーニングしている。そこを目指してやるのが当たり前」。大将と呼ばれた男の闘争心は、早くもタンクに満ちている。