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オリックス・安達了一「来季はコーチ兼任」に明かした胸の内…「まだ映像は見られない」“あの試合”の悔いと西武・源田壮亮への「ある伝言」 

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米虫紀子

米虫紀子Noriko Yonemushi

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photograph byNanae Suzuki

posted2023/12/07 11:04

オリックス・安達了一「来季はコーチ兼任」に明かした胸の内…「まだ映像は見られない」“あの試合”の悔いと西武・源田壮亮への「ある伝言」<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

来年1月に36歳になる安達。新たな挑戦のシーズンが始まる 

「僕は安達さん」を貫く源田へ…

 フジテレビ系列のスポーツ番組「S-PARK」では、現役プロ選手100人が各部門の1位を選ぶ「100人分の1位」という企画が毎年恒例となっているが、その「守備部門」で西武のショート・源田壮亮が3連覇を達成した。その名手・源田が、毎年投票し続けているのが安達だ。

「いつも試合で挨拶に来てくれるたびに、『僕は安達さん』と言ってくれるんで、ありがたいです。みんなからナンバーワンと言われている人にそう言われると、嬉しいですね」と安達は笑顔になった。

 源田とは2018年のオールスターゲームに共に出場してから親しくなったという。

 どちらかというと、影響を受けているのは安達のほうかもしれない。

 源田は“コユニ”と呼ばれる、小指部分の内袋に小指と薬指の2本を入れるタイプのグラブを使用しているが、安達は2021年にショートからセカンドに転向した際、「源ちゃんちょうだい」と、源田にグラブをもらい、それから“コユニ”のグラブを使うようになった。

「コユニのほうが(左手で)ボールをつかみやすいんです。源ちゃんは結構、片手で行ってつかむイメージが強いですね。僕はもともと(左手で)ボールをつかむタイプじゃなく、両手で捕りにいくタイプだったので、ショートの時はそこまで握らなかったんですけど、セカンドになってから握るようになって、コユニのほうがいいなーって。なんかセカンドは握ったほうが投げやすいんですよ。一、二塁間の打球とかは、握らないとたぶん無理なので」

「気つかわんといて」って…

 源田に「僕は安達さんです」と言われるたび、「ありがとう。俺も源ちゃんだよ」と返す。

 そして安達からも1票を……入れたいところなのだが、「自分はもう聞かれなくなったんですよ。あれは全員じゃなく、選ばれた100人しか投票できないので。自分はもうランク外になって、票を入れられなくなっちゃった」と苦笑する。

「それでも自分には宇田川と源ちゃんが入れてくれて(2票を獲得して10位)、ありがたいです。でも源ちゃん、それ(「僕は安達さんです」)言ったら、僕以外に入れられなくなっちゃいますよね。僕が引退するまで(笑)。『気つかわんといて』って書いといてください(笑)。他の人に入れてもいいよって」

 そう言って笑うが、来シーズンはまた万全のコンディションを整えて、源田が惚れ直すプレーを見せつけるに違いない。

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