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三笘薫26歳が現地記者に明かしたリスク「いつケガするか分からない…」ブライトンの“三笘依存”「チームで1番働いている」“13時間超”フライト問題も…
text by
田嶋コウスケKosuke Tajima
photograph byGetty Images
posted2023/11/20 17:32
11月12日のシェフィールド戦。前半はベンチスタートだったものの、後半開始から交代出場した三笘薫(26歳)
しかしロシアによるウクライナ侵攻で、各航空会社はロシア上空を迂回するルートを採用している。ある航空会社の場合、ロンドン→羽田路線がトルコやカザフスタン、中国上空を経由する「南回りルート」、羽田→ロンドン路線が北極上空を経由する「北回りルート」を採用しているという。結果として、平時に比べると3~4時間ほどフライト時間が長くなり、欧州からの移動に片道13~14時間を要する。
帰国後、すぐに試合を行うサッカー選手の場合、こうしたフライト時間の延長は、コンディション維持の点で小さくない影響を与える。三笘のように体を酷使している状況では、影響はさらに大きくなるだろう。
負傷離脱は「起こるべくして起こった」
日本代表の9月シリーズはドイツ(対ドイツ戦)とベルギー(対トルコ戦)で行われた。
その9月シリーズ後、記者団から「日本への移動に比べると、体の負担はどれぐらい違ったか」と質問が飛んだ。三笘は「めちゃくちゃ楽でした。ドイツからベルギーに移ったが、それも大きな移動ではなかったですし。そんな負担にならなかったです」と答えた。
極限まで体を酷使するプレミアリーグと、同時進行で欧州リーグをこなすハードスケジュール。そして、平時より3~4時間ほど移動時間のかかる長距離フライト――。
もちろん、W杯予選はホーム&アウェイ形式で行われることから、今後も日本への長距離移動は避けられないだろう。「それが日本代表ってもの」こうした意見もその通りである。
ただ、直近の三笘のパフォーマンス、そして彼の表情から、疲労の色はハッキリと見て取れた。三笘の負傷離脱は「起こるべくして起こった」と、筆者はそう思わざるをえないのだ。