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阪神・近本光司29歳がMVPインタビューで「すいません、糸原さん」と謝ったワケ…印象に残ったプレーは?「第4戦9回で(大山)悠輔が…」
posted2023/11/10 17:00
text by
酒井俊作Shunsaku Sakai
photograph by
Nanae Suzuki
発売中のNumber1084号に掲載の[MVPインタビュー]近本光司「シリーズだからどんどん打った」より内容を一部抜粋してお届けします。【記事全文はNumberPREMIERにてお読みいただけます】
MVPインタビューで「すいません」の真相
――最後は日本一が決まるフライが左中間に飛んできました。捕りたかったですか。
「一瞬、捕ろうかなと思ったんです。レフトのボールやったのに、パッと見た時、シェル(シェルドン・ノイジー)があんまり捕る気配がなくて『どっち!?』と思って。最終的にシェルが捕りましたが、どっちが捕ろうが気にしていません。ウイニングボールとかはそんなに気にしないんです(笑)」
――ゆっくり走ってマウンドにできている歓喜の輪に入っていましたね。
「僕はレフトにひとり、残されていましたから。“遠いな……。俺が行ったときにはもう終わっているだろうな”と思っていました(笑)。でも、僕が一番ファンの歓声を長く聞いていたと思います」
――MVPの場内インタビューでは最初に「すいません、糸原さん」と謝っていました。何があったのでしょうか。
「MVP発表のアナウンスがなかなかなくて、めっちゃ間があったんです。『誰や、誰や』って待ってるうちに、糸原さんが『え? 俺? 俺?』みたいになっていたんで、すいませんって(笑)」
最初からどんどん打ちにいって、猛打賞3試合
――29打数14安打の打率.483で猛打賞は3試合。本当によく打ちました。
「短期決戦なので、向こうもどんどんストライクを投げてきて、いいボールが来ます。だから僕も球を待つというより、最初からどんどん打ちにいくのが感覚的に良かった。最初から打ちにいった結果ですね」
――シーズン中は自己最多の67四球を選び、じっくり球を見極める姿が印象的でした。どっちが本来の姿なのでしょう。
「本来は積極的に打ちにいくタイプですが、今シーズンは待ちました。こういうのもできるんだなと、新しい発見でした。時期によって初球から打ちにいく方が打ちやすい時もあれば、2ストライクに追い込まれた方が打ちやすいこともある。日本シリーズはどんどん打つ方が良かったですね」
岡田監督の「もう普通にはできへんやろ」
――日本シリーズの重圧はありましたか。