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「いや、関係ないっすけど(笑)」三笘薫26歳が記者を笑わせた瞬間…“週給1470万円”ブライトン新契約、取材歴30年超・番記者が語る「ミトマの移籍金」
posted2023/11/03 17:06
text by
田嶋コウスケKosuke Tajima
photograph by
AFLO
試合終了のホイッスルが鳴ると、三笘薫は思わずその場に座り込んでしまった。
10月29日に行われたブライトン対フラム戦。ブライトンは前半に先制しながらも、後半に追いつかれ1−1の引き分けで試合を終えた。この結果、国内リーグでは4試合勝利なし(2敗、2分)。前半はゲームをほぼコントロールしていただけに、ブライトンには落胆の大きい一戦となった。
実際に試合後、三笘も一度は立ち上がったものの、再び地面に腰を下ろしてしまった。コーチに肩を抱かれて慰めの言葉をかけられるほど、三笘は意気消沈していた。日本代表MFは小さな声で話し始めた。
「(記者:ちょっと難しい試合になってしまった。試合を振り返って) 試合を完全に支配していると思います。(問題があったのは)失点のところだけかと。(後半開始時から相手が)ちょっと前にプレスをかけてきて、自分たちが後ろでボールが繋げなくなった。その時に、ちょっと選択肢が少なくなったって感じです。
(記者:失点場面はビルドアップの途中でボールを奪われた)こういうサッカーをしているので仕方ないですけど、時間帯を含めて、そういうところも考えないといけない。 雨が降っていて難しいところもあったので、(正しい)判断をしていく必要があります」
3日前、現地記者を笑わせた“ひと言”
フラム戦の3日前には、ヨーロッパリーグのアヤックス戦で2−0の勝利を収めていた。ブライトンはグループステージで初勝利を挙げ、欧州カップ戦初出場の彼らにとって歴史的な1日となった。
三笘も、この試合でゴールに絡んだ。CBのルイス・ダンクから縦パスを巧みに受け、そのままペナルティエリア内に侵入──。カットインして敵の間合いを外すと、GK強襲の鋭いシュートを打った。こぼれ球をFWのジョアン・ペドロが押し込み、先制点を奪った。得点場面について、三笘は次のように語る。
「自分で決めたかったですけど、シュートが枠内に飛んだので、チャンスになりました。ああいうプレーを続けていくことが大事だと思います。
(記者:CBのダンクから良い縦パスが入った) そうですね。その前も、後方でうまくパスを何本もつないでいて、チームとして狙いを持ってプレーできていた。(自分としては)内側レーンに入る方がチャンスがあると考えていた。そして、トップ下のアンス・ファティが中盤の後ろに降りた瞬間、前にスペースが空いたと思った。(自分がそのスペースに入った瞬間)ダンクが良いボールをくれました」