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アニメ『ウマ娘 プリティーダービー Season 3』に秘められた史実を考察してみた「マチタンのクモ茶の由来」「このセリフは、あの歌詞?」【ウマ娘考察#2】 

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屋城敦

屋城敦Atsushi Yashiro

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photograph by©2023 アニメ「ウマ娘 プリティーダービー Season 3」製作委員会

posted2023/10/20 18:00

アニメ『ウマ娘 プリティーダービー Season 3』に秘められた史実を考察してみた「マチタンのクモ茶の由来」「このセリフは、あの歌詞?」【ウマ娘考察#2】<Number Web> photograph by ©2023 アニメ「ウマ娘 プリティーダービー Season 3」製作委員会

キタサンブラックの活躍をテレビで見る<カノープス>の面々。その中でもリーダー格のナイスネイチャとキタサンブラックのやりとりにはある史実が…

 寮に戻ってきたキタサンブラックは、夢見ていたころの自分を振り返る。最初に憧れたのは、「ステージでキラキラ輝いて、みんなの目を惹きつける」スターである父親。父に続いて、その走りに魅了されたのがトウカイテイオーだった。その背中を追い続けた日々を、キタサンブラックは「春も夏も秋も冬も」、「願い焦がれ」と表現する。これらはゲーム版の主題歌『GIRLS’ LEGEND U』の歌詞の一節にもあり、画面の向こう側のトレーナー(※『ウマ娘』ファンのこと)の胸にも刺さったことだろう。

トウカイテイオーの“レースステップ”も再現

 なお、回想中のトウカイテイオーが走っていたレースは、それぞれモチーフとなる競走があると思われる。最初のゼッケン2番をつけていた中京のレースは新馬戦、テイオーステップを踏んでいてナイスネイチャが見切れていたのが若駒ステークス、曇りでナイスネイチャがいなかったのが皐月賞、ビワハヤヒデと競り合った奇跡の復活劇が有馬記念(作中では馬の点は2つ、以下同)……といった具合である。

 ダービー後、気持ちが戻ってこないキタサンブラックに、ドゥラメンテが骨折により離脱するという驚きのニュースが飛び込んでくる。史実では有力馬が離脱しての菊花賞というのは過去にも数多くの例があり、アニメで言及されていたナイスネイチャ(1991年、トウカイテイオーが離脱)、メジロマックイーン(1990年、ハクタイセイ、アイネスフウジンが離脱)もそれらに含まれる。

マチタンの蜘蛛茶の由来は…?

 キタサンブラックはナイスネイチャのおかげで気持ちを立て直すのだが、彼女と出会う前にやり場のない気持ちを発散するために叫んでいたのが、『ウマ娘』ではおなじみの“大樹のウロ”。トレセン学園の片隅にある大きな樹の切り株で、アニメでもゲーム版でも、多くのウマ娘たちがここで思いの丈をぶつけている。

【次ページ】 「誰も注目してくれなくても構わない」の裏に「5番人気」

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