酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
吉田正尚がメジャー移籍、山本由伸の“WBC疲労”考慮も山﨑颯一郎らがカバーしてオリ独走V3…中嶋監督「常に先を見た選手起用」のたまもの
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byJIJI PRESS
posted2023/09/26 11:06
パ・リーグ3連覇を達成したオリックス。過去2年に比べて圧勝を飾れた要因とは
今季ソフトバンクは、日本ハムから近藤健介、阪神からガンケル、ロッテからオスナ、MLB帰りの有原航平と大補強をしたが投打がかみ合わず、防御率もOPSも下落した。
これに対して、オリックスの打線はほぼ横ばいだったが、山下、山﨑颯一郎などの成長もあり投手陣が伸びて、圧勝につながった。森友哉が抜けた西武は打線が下落。ロッテは新加入のポランコ、そして岡大海らの奮闘もあって打線が向上した。
このマトリックスから見てもオリックスの戦力はずば抜けていて、パ5球団はオリの「一人旅」を許したと言えよう。
山本由伸は奪三振数でもトップ浮上
【2023年9月19日~9月24日 週間成績】
〈パ・リーグ〉
オリックス4試4勝0敗0分 率.1000
楽 天5試4勝1敗0分 率.800
ソフトバンク6試4勝2敗0分 率.667
ロッテ5試2勝3敗0分 率.400
西 武5試1勝4敗0分 率.200
日本ハム5試0勝5敗0分 率.000
オリックスは9月20日にリーグ優勝決定。6連勝中。CS進出を目指す楽天、ソフトバンク、ロッテの競り合いが続く。
〈打撃成績5傑〉※RC=Runs Create順
マキノン(西)18打9安3本8点 率.500 RC7.70
浅村栄斗(楽)20打7安1本3点 率.350 RC5.03
島内宏明(楽)21打7安1本4点 率.333 RC4.57
辰己涼介(楽)19打6安3点 率.316 RC4.15
荻野貴司(ロ)18打6安1点 率.333 RC3.98
西武のマキノンが絶好調。外国人打者はこの時期にハッスルすることが多い。本塁打、打点で1位、盗塁は楽天の村林一輝、小深田大翔、ソフトバンク周東佑京が2で最多。
〈投手成績5傑〉※リーグ防御率に基づくPR=Pitching Run順
山本由伸(オ)1登1勝 7回 責0率0.00 PR2.43
金村尚真(日)1登1勝 6.2回 責0率0.00 PR2.31
加藤貴之(日)1登 6回 責0率0.00 PR2.08
カスティーヨ(ロ)1登 5.2回 責0率0.00 PR1.97
田嶋大樹(オ)1登1勝 8回 責1率1.13 PR1.78
岸孝之(楽)1登1勝 8回 責1率1.13 PR1.78
オリックスの山本由伸は9月24日の西武戦で7回零封、10奪三振で三振数もトップに立った。救援では楽天の松井裕樹、ソフトバンクのオスナが2セーブ、楽天・渡辺翔太、ソフトバンク松本裕樹、西武・佐藤隼輔、日本ハム河野竜生が2ホールド。
〈セ・リーグ〉
巨 人4試2勝1敗1分 率.667
広 島4試2勝1敗1分 率.667
阪 神4試2勝2敗0分 率.500
中 日4試2勝2敗0分 率.500
DeNA3試1勝2敗0分 率.333
ヤクルト3試1勝2敗0分 率.333
今週は11試合だけ。CS進出を争う巨人、広島が2勝1敗1分、DeNAは1勝2敗。
〈打撃成績5傑〉
村上宗隆(ヤ)14打8安1本3点 率.571 RC7.30
塩見泰隆(ヤ)16打8安2本8点 率.500 RC7.18
坂本勇人(巨)17打7安2本8点 率.412 RC4.97
カリステ(中)16打5安2本4点 率.313 RC3.65
ノイジー(神)13打5安1本5点 率.385 RC3.54
ここへきて村上、塩見のヤクルト勢が好調。また三塁に転向した坂本は規定打席に到達。本塁打は塩見、坂本、カリステ、広島・末包昇大の2本塁打、打点は塩見、坂本の8。盗塁は阪神・中野拓夢など5選手が1回成功した。
〈投手成績5傑〉
才木浩人(神)1登10回 責0率0.00 PR3.95
戸郷翔征(巨)1登1勝9回 責0率0.00 PR3.56
赤星優志(巨)1登1勝8回 責0率0.00 PR3.16
柳裕也(中)1登8回 責0率0.00 PR3.16
小川泰弘(ヤ)1登1勝8回 責1率1.13 PR2.16
阪神の才木は9月24日の中日戦で130球、10回を零封したが勝星つかず。巨人の戸郷は同日のDeNA戦で完封勝利を挙げた。救援では中日・藤嶋健人が2セーブ、勝野昌慶が4ホールド。