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井上尚弥“次の相手”マーロン・タパレスは「見えないパンチを持っている」…タパレスを撃破した男・岩佐亮佑に聞いた、井上vs.タパレス勝敗予想 

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杉園昌之

杉園昌之Masayuki Sugizono

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photograph byTakuya Sugiyama(L)/AFP=JIJI PRESS(R)

posted2023/08/12 17:03

井上尚弥“次の相手”マーロン・タパレスは「見えないパンチを持っている」…タパレスを撃破した男・岩佐亮佑に聞いた、井上vs.タパレス勝敗予想<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama(L)/AFP=JIJI PRESS(R)

今年末の対戦が確実視されている井上尚弥(左)とタパレス。タパレスを破り世界王者となった岩佐亮佑が2人について語る

アフマダリエフ戦で見せた、昔との違い

 挑戦権を得たタパレスが23年4月、WBAスーパー・IBF世界スーパーバンタム級統一王座に就いていたウズベキスタン人のムロジョン・アフマダリエフに挑んだタイトルマッチだけは複雑な気持ちで見守った。そのちょうど2年前に岩佐はリオ五輪銅メダリストでもあるアフマダリエフに同じ統一戦で5回TKO負けを喫しているのだ。

「正直、ムロジョンが勝つかなと思っていましたが、タパレスにも簡単に負けてほしくなかった。もちろん、ムロジョンにも負けてほしくなくて……。ドローくらいで良かったのかも(笑)。結果的に競った試合になり、判定は2-1でタパレス。彼は僕に負けて変わったんでしょうね。ハイライトの映像で見る限り、課題だったスタミナ、フィジカルを改善し、序盤からガンガン攻めていました。もしかすると、前半に様子見していたムロジョンには慢心があったかもしれないです。あれはアップセット」

 タパレスは岩佐戦以降、4連勝(3KO)して2団体統一王座まで上り詰めた。戦績は40戦37勝(19KO)3敗。アフマダリエフ戦では右のガードを下げ、フリッカージャブを繰り出しながら攻めるなど、かつて岩佐が戦った姿とはまた違った一面をのぞかせた。

「きっと経験を積んで、柔軟性が出てきたんだと思います。引いても、前に出ても、どちらでも戦える。ここが昔と今の違いかなと」

気になる勝敗予想は…?

 タパレスの進化を踏まえた上で、スティーブン・フルトン(アメリカ)からWBC・WBOの2本のベルトを奪い、米国リング誌のパウンド・フォー・パウンド2位にランクされた井上との勝敗予想を尋ねると、岩佐は思わず苦笑した。

【次ページ】 番狂わせがあるとしたら…

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