あれから9年、プロ野球の変転の激しさを今さらながら思うが――暑い夏の日にネット裏から見た高校生たちの1人が、不世出の大打者になろうとしているのを見るのは、誠に感慨深い。

WBCイタリア戦で大谷、村上に祝福される　©Naoya Sanuki

週間成績で見ると岡本がやっぱりエグい

【2023年7月31日～8月6日　週間成績】

〈パ・リーグ〉
　オリックス6試4勝2敗0分 率.667
　西　武5試3勝2敗0分 率.600
　楽　天6試3勝3敗0分 率.500
　日本ハム6試3勝3敗0分 率.500
　ソフトバンク5試2勝3敗0分 率.400
　ロッテ6試2勝4敗0分 率.333

　オリックスがなかなか失速しない。追いかけるロッテやソフトバンクが下位チームに足を取られて追撃できない状況だ。

〈打撃成績5傑〉※打撃の総合指標であるRC＝Runs Create順
　頓宮裕真（オ）20打10安2本4点0盗 率.500 RC8.93
　野村佑希（日）23打10安2本4点0盗 率.435 RC6.99
　ポランコ（ロ）23打8安3本7点0盗 率.348 RC5.78
　山口航輝（ロ）23打9安1本3点0盗 率.391 RC5.77
　村林一輝（楽）24打8安1本5点2盗 率.333 RC5.31

　一時期、やや調子を落としていたオリックスの頓宮が今週は5割、再び首位打者戦線を引っ張り始めた。本塁打と打点はロッテのポランコがトップ。盗塁は楽天・村林、小深田大翔、ソフトバンク三森大貴、西武の外崎修汰が2で最多。

〈投手成績5傑〉※リーグ防御率に基づくPR＝Pitching Run順
　與座海人（西）1登1勝 9回 責0率0.00 PR3.51
　山本由伸（オ）1登1勝 7回 責0率0.00 PR2.73
　平良海馬（西）1登 7回 責0率0.00 PR2.73
　髙橋光成（西）1登1勝 7回 責0率0.00 PR2.73
　田中将大（楽）1登1勝 8回 責1率1.13 PR2.12

　西武の與座は8月2日のソフトバンク戦で完封勝利。楽天の田中は3日のオリックス戦で8回自責点1で6勝目を挙げ、日米通算200勝まであと「4」とした。救援では楽天の松井裕樹が2セーブ、ソフトバンク津森宥紀、楽天・渡辺翔太、日本ハム河野竜生、ロッテ横山陸人が2ホールドを挙げた。

バウアーは10回無失点ながら勝ち星つかず

〈セ・リーグ〉
　阪　神6試5勝1敗0分 率.833
　広　島6試3勝2敗1分 率.600
　巨　人6試3勝3敗0分 率.500
　中　日6試3勝3敗0分 率.500
　ヤクルト6試2勝4敗0分 率.333
　DeNA6試1勝4敗1分 率.200

　阪神が好調、首位に返り咲いた。広島がそれを追うがDeNAは失速。巨人が3位に浮上した。

〈打撃成績5傑〉
　岡本和真（巨）24打10安8本11点 率.417 RC11.97
　近本光司（神）27打11安1本5点3盗 率.407 RC7.22
　坂本勇人（巨）23打8安2本4点 率.348 RC6.30
　細川成也（中）22打7安3本8点 率.318 RC5.91
　岡林勇希（中）23打8安1点 率.348 RC5.31

　巨人・岡本のすさまじさが際立っている。これだけの猛打にも拘らず四球は敬遠の1つだけ。投手が勝負したことも大記録につながった。本塁打、打点ともにダントツの1位。盗塁は阪神・近本の3が最多だった。

〈投手成績5傑〉
　バウアー（De）1登10回 責0率0.00 PR3.55
　床田寛樹（広）1登9回 責0率0.00 PR3.19
　山野太一（ヤ）1登1勝7回 責0率0.00 PR2.48
　グリフィン（巨）1登1勝7回 責0率0.00 PR2.48
　戸郷翔征（巨）1登1勝9回 責1率1.00 PR2.19

　DeNAのバウアーは8月3日の広島戦で延長10回無失点の快投を演じるが勝敗付かず。投球数は123球。極めて効率的だった。一方、巨人の戸郷は同日のヤクルト戦で9回完投勝利。しかし投球数は149。今季すでに140球以上投げた試合が3つあり、投球過多の懸念が残る。救援では阪神・岩崎優が3セーブ、中日・清水達也など6投手が2ホールドを挙げた。

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