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「体重10kg減、体脂肪率20%超→ヒトケタに…」藤澤五月の“あの”バキバキボディを作ったトレーナー・マムシ〇口子(まむしまるくちこ)が明かす「大変身の裏側」
text by
音部美穂Miho Otobe
photograph by写真:本人提供
posted2023/08/10 11:01
大会後にカーリングの藤澤五月選手(右)とポーズをとるトレーナーのマムシ〇口子さん
藤澤選手は「体脂肪率20%超→10%以下」に…!
――マムシさん自身もボディメイク大会で実績を残されているそうですが、トレーニングは何年前からやっているのですか?
マムシ 14年前、20歳の頃からジムに通い始めましたが、当時は筋肉をバキバキにつけるものではなく、あくまで体の軸を整えて姿勢を良くするといった演劇のためのトレーニングでした。ボディメイク競技のためにトレーニングを始めたのは2019年ですね。
2020年に初めて大会に出場しましたが、最初は箸にも棒にも掛からぬ状態だったんですよ。そもそも競技について正しく理解していなかったと痛感して。そこから自分で勉強したり周囲の人に教わったりして、知識をつけ、2021年の「サマースタイルアワード」(俳優で元格闘家の金子賢が立ち上げたボディコンテスト)では、ビキニ(ベティ)部門で2位。翌2022年の「FWJ Beef Sasaki Japan Classic」では優勝することができました。
――ひとくちにボディメイクといっても、様々な大会があるのですね。
マムシ それぞれの団体が提示している審査の基準があります。たとえば「ベストボディジャパン」であれば、筋肉量の多さよりも、均整の取れた美しさやポージングなどステージ上でのパフォーマンスが重視される印象があります。一方で、JBBF(日本ボディビル・フィットネス連盟)の大会やFWJに出場するなら、かなり筋肉をつけて作り込んでいく必要がある。大会によって雰囲気も異なりますし、大会選びは重要なんです。
ついでにお話しすると、ボディメイクとボディビルも似ているようで少し違う。ボディビルはすべての筋肉を肥大化させるのですが、ボディメイクではバランスが重視されます。たとえば今回、藤澤さんが出場した「ビキニクラス」という部門では、女性らしい美しさが求められるので、肩やお尻に集中的に筋肉をつけて曲線を強調する必要がある。
一方で、お腹はというと、引き締まっていることは大事ですが、シックスパックをドーンと張り出させるのはNGで、ウエストのくびれを作ることが求められます。また、僧帽筋という首の付け根の筋肉をつけると、首が太くなって男性的なイメージになるので、ここにはつけない……といったように、細かいコントロールが必要なんです。
――今回、藤澤さんは何キロ絞ったんですか?
マムシ トレーニングを始めた2月からのトータルだと、マイナス10kg。体脂肪率も20パーセント台でしたが、本番では10パーセントを切っていました。でも、体はもとに戻ろうとするので、2週間も普通の生活を送れば、藤澤さんの生活に支障がないレベルにあっという間に戻ると思います。私も大会に出る時には体脂肪率8パーセントぐらいまで絞りますが、1カ月くらいあればもとに戻っちゃいますね。