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名作「クール・ランニング」で話題…ボブスレージャマイカ代表が24年ぶりに五輪に帰ってきた話〈ボルトはメンバー入りを辞退〉
posted2022/02/11 11:02
text by
及川彩子Ayako Oikawa
photograph by
Getty Images
北京五輪の開会式。モスグリーンのジャケット、蛍光イエローのパンツに身を包んだジャマイカ選手たちが、ダンスステップを踏みながら入場する姿に、思わず笑顔をもらった人は多いのではないだろうか。
彼らは映画『クール・ランニング』(1993年公開)で有名になったジャマイカのボブスレー代表だ。
24年ぶりの快挙で『クール・ランニング』再び?
『クール・ランニング』とは、南国ジャマイカの選手たちが、1988年にカルガリー五輪でボブスレーでの代表を目指し、悪戦苦闘しながら代表権を獲得したという実話を元にしたスポーツ熱血コメディ映画だ。ジャマイカという国はもちろん、ボブスレーという当時はあまり馴染みのない競技を広く知らしめた人気の作品である。
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ちなみにジャマイカはカルガリー大会以降も2人乗りを中心に五輪に代表を送ってきたが、男子4人乗りが五輪に出場するのは24年ぶりの快挙。前回の平昌大会でも代表入りを狙ったものの、世界ランキングで順位が1つ及ばなかった。
今大会ジャマイカは、男子2人乗り、4人乗り、女子、そしてなんとアルペンスキーへの出場選手もいて、大会前からワクワクを提供してくれている。
名作があっても「代表メンバー集め」から一苦労
そもそも南国のジャマイカでは、冬季五輪へのなじみがない。
映画『クール・ランニング』が実話を元にしているとはいえ、この作品を見て(そもそも20年前の映画をジャマイカの子供達が知っているかどうかも微妙なところだが)「ボブスレーをやってみよう」という子供は当然ながら多くはないはずだ。雪も氷も見たことがなく、そり遊びやスキーをしたこともないのだから、多くのジャマイカの子供たちにとって、冬季五輪の競技の多くは「?」という感じではないだろうか。
そんなわけで選手を集めるのも一苦労だ。今大会に出場するメンバーも、ジャマイカボブスレー連盟のスタッフがツテを辿り、奔走して集めた。
今大会のボブスレー代表の6選手は、ションウェイン・スティーブンス、ローランド・レイド、アシュレイ・ワトソン、マシュー・ウェクペ、ニムロイ・ターゴット、ウェイン・マクファーソンは、それぞれ異なる経歴を持つ。