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「30キロ以上重い」ナイチンゲールと名勝負を繰り広げ…ジュリアが奪取した“新日本プロレスのベルト”の価値「世界中の挑戦者と戦ってやる」
text by
原悦生Essei Hara
photograph byMasashi Hara
posted2023/07/14 17:03
7月9日の後楽園ホール。ジュリアは5日にウィロー・ナイチンゲールから奪取したSTRONG女子王座のベルトをファンに披露した
「私は彼女をとてもリスペクトしています。本当に強かったし、すげえ。アイツの優しさは本物だったんだなって思う。次やる時はもっともっと……。この戦いは1回きりじゃ終われねえって思っているから、またいつかどこかで、必ず、あなたと戦いたい」
ジュリアはナイチンゲールにラブコールを送った。
試合後は相思相愛に「ジュリアはすごい選手」
「私はニュージャパンに来て、歴史を作ろうとしていた。私は初代のSTRONG女子王者なんだ。普段のウィロー・ナイチンゲールは笑顔だけどね。今はそんな気分じゃない。振り出しに戻って、考える。でも、ジュリアはすごい選手だった。結果には満足していないけれど、私からベルトを奪ったのが、あれだけのハート、魂、精神を持った人だったことは、嬉しく思う」
そう言い残して、ナイチンゲールは7月6日の帰国便に乗った。だが、8日にカナダのレジーナでスケジュールされていたAEW Collision大会で予定されていたオーエン・ハート・カップ女子準決勝を欠場した。
AEWはナイチンゲールの負傷箇所は公表しなかったが、試合は15日のカルガリー・サドルドームでのAEW Collision大会に移行された。ナイチンゲールには頑張ってもらいたいところだ。
やりにくいと思ったけれど、いざ戦ってみたら、相思相愛的な相手だった。ジュリアが言ったように、ナイチンゲールとの続編が見たい。
AEWの現女子王者はトニー・ストーム。かつてスターダムで赤いベルト(ワールド・オブ・スターダム王座)を巻いていた強者だ。このストームもジュリアに突っかかっている。ジュリアも「後悔させてやる」とこれに応じた。ナイチンゲールを加えた三つ巴戦にも発展しそうな勢いだ。
「このチケット(ベルト)を手に入れたんで、行き先はどこかなあ。楽しみだなあ。新日本プロレス・ファンの諸君、そしてPPVをご覧の世界中のプロレス・ファンの諸君、ぜひスターダムを、そしてジュリアを見に来てください」