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大谷翔平が辞退、イチローも固辞…HRダービーは、なぜ一流選手に敬遠されるのか?「テレビ局の都合で何度もルール変更」「スイング乱し0本の選手も」 

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四竈衛

四竈衛Mamoru Shikama

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photograph byNanae Suzuki

posted2023/07/09 11:02

大谷翔平が辞退、イチローも固辞…HRダービーは、なぜ一流選手に敬遠されるのか?「テレビ局の都合で何度もルール変更」「スイング乱し0本の選手も」<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

7月に入り、ホームランダービーに出場しないことを表明した大谷。なぜ選手にとって「負担」となっているのか、HRダービーの裏側を解説する

 2021年、大谷が出場した際には両膝に手を付き、疲労困憊だった姿も記憶に新しいところだ。折り返し地点のオールスターでフル稼働した二刀流は、後半戦で前半戦までの勢いが影を潜め、この年の本塁打王を逃す格好となった。

「イチなら絶対勝てる」と言われていたが…

 使用球にしても、公式球とは異なり、特別に「飛ぶボール」が使われていることを、球界内で知らない者はいない。公式戦では大問題になるはずだが、特別な「イベント」だけに、大人げなく異論を挟む必要もなく、楽しむしかない。ただ、出場する選手にすれば、長年培ってきた感覚にズレが生じても不思議ではない。

 現役時代、10年連続で球宴に選出されたイチロー氏は、毎回のように、デレク・ジーター(ヤンキース)ら多くの関係者から「イチなら絶対勝てる」と言われながらも、HRダービーへの出場依頼を、頑なに固辞し続けた。その揺らぐことのなかった姿勢に、HRダービーの「弊害」が影響していることは想像に難くない。

ビジネス的な「ショー」

 球宴を取り巻くイベントは、あくまでも、ビジネス的な「ショー」であり、すべてはファンに楽しんでもらうためのものであることに変わりはない。

 ただ、HRダービーで豪快弾を連発して優勝する大谷と、WBCのように緊迫したポストシーズンで雄叫びを挙げる大谷のどちらが望まれるのか――。

 大谷が選択した、今回の決断が、その答えなのかもしれない。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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