濃度・オブ・ザ・リングBACK NUMBER
初の写真集は「ちょっと恥ずかしいけど…」スターダムで戴冠の人気女子レスラー・安納サオリが出会った“知らない自分”「誰とも違う存在でいたい」
text by
橋本宗洋Norihiro Hashimoto
photograph byTakuya Sugiyama
posted2023/05/27 11:00
スターダム参戦に続き、初の写真集発売でも話題を集める女子プロレスラーの安納サオリ
「自分がまだ知らない安納サオリが出てくる気がする」
毎回、誰と組んでも誰と闘っても興味深いのがスターダムでの安納サオリだ。
「試合を重ねていくうちに、自分がまだ知らない安納サオリが出てくる気がします。それが自分でも楽しみで」
どこか写真集とも重なってくるような話だ。これからさらに“まだ見ぬ安納サオリ”が現れてくる。ただ、今のような状況が無条件で続くとは考えていない。
「半年後、1年後も飽きられないようにするにはどうすればいいか。そこは考えますね。スターダムだからというより、プロレスラーとして当然、意識することです」
アクトレスガールズでは1期生として、初代王者として団体の看板を背負ってきた。「女優がレスラーになって何ができるんだ」という偏見との闘いもあった。2020年からはフリーとしてコロナ禍を生き抜き、ベルトを巻いた。おそらくデビュー以来、安心できる時期などなかったのかもしれない。だからこそ、大所帯で生存競争が激しいスターダムにも臆するところがない。
「誰とも違う存在じゃなきゃいけない」
「どのリングでも自分の芯の部分は変わらないです。スターダムで埋もれないためには誰とも違う存在じゃなきゃいけない。でも、そのために取り繕う必要もないと思ってます。むしろカッコつけない、嘘のない自分でいることを大事にしてます」
自分を取り繕っていたら、新たな自分とは出会えない。スターダムでの新鮮な日々の中で、安納は一つ再確認したことがあるそうだ。
「これまでやってきたことは間違いじゃなかった。そう強く感じてます」
安納サオリは他のどこにもいない安納サオリとして、スターダムでも勝負している。
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