濃度・オブ・ザ・リングBACK NUMBER
初の写真集は「ちょっと恥ずかしいけど…」スターダムで戴冠の人気女子レスラー・安納サオリが出会った“知らない自分”「誰とも違う存在でいたい」
posted2023/05/27 11:00
text by
橋本宗洋Norihiro Hashimoto
photograph by
Takuya Sugiyama
「今年に入ってから、凄く早く感じるんですよ」
2023年は、フリー女子プロレスラー安納サオリにとって大きな転換期だ。3月まではアイスリボンのシングル王者として活躍し、ベルトを落とすと4月からスターダムに登場。女子プロレス界トップの団体と屈指の人気選手という組み合わせはインパクトが大きく、参戦表明でリングに上がった時点で専門誌の表紙を飾った。
スターダムでは新人時代以来、6年ぶりの試合だった。4月23日、横浜アリーナでのビッグマッチでアーティスト・オブ・スターダム(6人タッグ)王座を獲得。チャンピオンとしてスターダム出場を続ける中で、5月31日に初の写真集『unknown』が発売されることにもなった。撮影は3月だからスターダム参戦前だ。本当に慌ただしく、かつ充実した数カ月だった。
「写真集のお話をいただいて、フリーになってからの3年間、ちゃんと前に進んできたんだなと。雑誌と違ってどのページを見ても私が写ってるので、ちょっと恥ずかしいですけど(笑)」
プロレスラーとしても“触りたくなる肌”がモットー
年齢を重ねた「大人の女性」としての魅力がテーマ。「フレッシュ、可愛いというよりきれいでカッコいいイメージで撮っていただきました」と安納。
写真集の撮影に向けてダイエットするという話もよく聞くが、安納の場合はプロレスの試合と同時進行。コンディション作りはどうしていたのか。
「ダイエットというほどのダイエットはしなかったです。お菓子を食べないくらい。それより肌や爪先、全身のケアを入念にしましたね。プロレスラーとしても“触りたくなる肌”がモットーなんです」
撮影の準備段階から、新しい発見も多かったそうだ。
「衣装合わせから“プロレスラー・安納サオリ”は着ないだろうなという衣装がたくさんあって。“こういうのも似合うと思ってくれたんだ”とか、出来上がった写真を見ると“私、こういう表情もするんだ”って。たぶん、私を長く見てくれているファンの人にも新鮮な内容だと思います。“あのたん、マジか!?”って(笑)」