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【身長150cmのスラッガー】阪神Women前田桜茄が振り返る“紅一点”の野球道「思春期の男の子は大変。子どもやから」珍しい「左投げ右打ち」の理由は… 

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土井麻由実

土井麻由実Mayumi Doi

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photograph byHaruka Sato

posted2023/05/28 11:01

【身長150cmのスラッガー】阪神Women前田桜茄が振り返る“紅一点”の野球道「思春期の男の子は大変。子どもやから」珍しい「左投げ右打ち」の理由は…<Number Web> photograph by Haruka Sato

俊足にして剛打。アンバランスさも前田桜茄の魅力の一つだ

高校時代の彼氏とは…淡い思い出

 ひたすらバットを振った。親のために頑張ろうという、その思いだけだった。高校生活で彼氏もできたが、「デートは1回しかしなかったです」。オフも野球漬けで、淡い思い出に終わった。

 あまりのしんどさから、一度は野球を高校で終えようと決意した。父と同じ消防士を目指そうとしたが、監督から女子プロ野球のテストを受けることを強く勧められ翻意した。合格した育成チームのレイアをスタートに、京都フローラ、埼玉アストライア、愛知ディオーネに所属したが、5年間のプロ野球生活はけがに悩まされた時間でもあった。関節唇損傷で激痛が続き、右手の舟状骨の疲労骨折は手術もした。そして2019年秋、母体の経営難で半数以上の選手が退団を余儀なくされ、前田もその一人となった。

 不安定なプレー環境、将来の見えない野球生活。しかし、ここで前田に転機が訪れる。

〈続く〉

#2に続く
“構想外”が人生の転機に…阪神Women前田桜茄が語る女子野球のリアル「フルスイングの魅力を知った」「結婚して終われたら…それが理想なんです」

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