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フワちゃんのプロレスは“芸能人の挑戦企画”を超えた? 美しいフォームと受身、コメントから見えた“真摯さ”「覚悟が決まるまで大口叩かない」

posted2023/04/24 17:05

 
フワちゃんのプロレスは“芸能人の挑戦企画”を超えた? 美しいフォームと受身、コメントから見えた“真摯さ”「覚悟が決まるまで大口叩かない」<Number Web> photograph by STARDOM

プロレスデビュー2戦目、林下詩美に卍固めを決めるフワちゃん

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橋本宗洋

橋本宗洋Norihiro Hashimoto

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 もはや“芸能人のプロレス挑戦”ではなかった。では何だったかというと、大型新人のデビュー2戦目である。

 タレント・フワちゃんのプロレス2戦目が、4月23日のスターダム横浜アリーナ大会で行なわれた。

 テレビ番組『行列のできる相談所』の企画。昨年10月のデビュー戦が決まると賛否両論となったが、いざ試合をしてみると思い切りのいい闘いぶりが絶賛された。

 攻撃も受身も、ハードな練習をしなければできないレベルのものだった。だからプロレスファン、関係者ほどフワちゃんへの評価は高かった。試合は負けたが、それは仕方のないことだ。デビュー戦から勝てる選手などそうはいない。

「100点」のデビュー戦もフワちゃんは納得していなかった

 タッグを組んだ、スターダムのコーチでもある葉月も「100点」の評価。実は試合前から、そのポテンシャルを称えていた。

「フワちゃんはもう、プロレスの才能の固まりですね。“芸能人が中途半端にやってるだけだろ”と思う人もいるでしょうけど、全然そんなことないです。フワちゃんの才能は運動神経と負けん気。普通なら尻込みするようなことも“一回やってみます”とトライできるんです。やってみて納得できなかったら何回でもやりますし」

 そんな中で、誰よりも納得していなかったのがフワちゃん自身だった。

「私も本物のプロレスラーになりたい。テレビ(の企画)でプロレスやって負けて、いい話に編集してもらって、それで終わりじゃ嫌です!」

 試合直後にそう訴えた。すぐに練習を再開、横浜アリーナでの2戦目が決まる。カード発表会見でフワちゃんは言った。

「芸能人が呼ばれてやってるんじゃなくて、プロレスラーとしてのプライドを懸けて闘いたい」

【次ページ】 お手軽な“芸能人挑戦”企画ではなかった

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