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「藤井聡太六冠がWBCとともにドラマチックすぎ!」将棋界の快挙・激闘を観る将がマンガで描いた「グランドスラム制覇までするとは…」
posted2023/04/01 06:02
text by
千田純生JUNSEI CHIDA
photograph by
Junsei Chida/JIJI PRESS
WBC優勝、とてつもない盛り上がりでしたね。普段はサッカー応援の僕ら夫婦ですが、僕は同郷(岩手県)の大谷翔平選手や佐々木朗希選手、妻は負傷しながらも奮闘した源田壮亮選手、打点を量産した吉田正尚選手の活躍に心打たれていました。さらにカタールW杯に沸いたサッカー日本代表の再出発の一戦も、三笘薫選手のゴールやドリブル、久々に聞いた6万人の声援もすごかった……。と、いきなり脱線してしまいましたが、WBCやサッカー日本代表戦と同時期に行われていた将棋界も、マンガみたいな神展開が連続だったので、今回もイラストで振り返っていきましょう!
1)誰もが“走り抜けた”22年度ラストの熱戦
3月上旬、順位戦は各クラスで最終局を迎え、昇降級のドラマが決着しました。
<名人挑戦・来期昇級者の一覧>
名人挑戦:藤井聡太六冠※
A級昇級:佐々木勇気八段、中村太地八段※
B級1組昇級:大橋貴洸七段※、木村一基九段、増田康宏七段
B級2組昇級:石井健太郎六段、青嶋未来六段、渡辺和史六段※
C級1組昇級:斎藤明日斗五段、服部慎一郎五段、古賀悠聖五段※
このイラストで取り上げたことがある棋士がズラリと並び、将棋ファンにとってお馴染みの人々ですが、今回目立ったのが「1期抜け」でした(※マークが1期での名人挑戦・昇級)。バックボーンもそれぞれです。
破竹の勢いで駆け抜ける藤井六冠、その“藤井キラー”として着々と実力を身につけている大橋七段、さらに渡辺六段や古賀五段のような20代の新鋭はもちろん、太地八段も、昨期のB級1組昇級に続いて、ついにA級へ! 羽生善治先生との最終局に敗れた際には「絶望感」があったようですが……最高峰の舞台での活躍もぜひ見たいですね。一方、各順位戦では降級、さらにあと一歩のところで昇級ならずの棋士がいたのも事実。そんな皆さんの来期の雪辱も祈念しています。
新四段や渡辺名人、各女流棋士が見せる素顔も◎
そんな激しい戦いに乗り込んでくる、新四段も決まりました。2023年4月1日付で昇段したのは小山怜央四段、小山直希四段、森本才跳四段、柵木幹太四段の4人。その中で、個人的に注目しているのは小山直希四段です。師匠はABEMA中継で分かりやすい解説をしてくれる戸辺誠七段(36歳)門下では初のプロとなりました。どんな新たな棋譜と盤上盤外での表情を見せてくれるのか!
公式戦や昇級・昇段から離れた話題も2つ。1つ目は12日に行われた「Number Do EKIDEN」になんと、棋士の方々が参加したという。それも渡辺明名人、木村九段、佐々木八段、岡部怜央四段ってオールスターみたいな面々! さらに言えば渡辺名人がTwitterでガンガン告知するという(笑)。