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大谷翔平にヌートバーらが語った“誇らしさ”… 第1号特大HR、超一流の戦友が証言する“とんでもないスター性”「グレイト・ガイとは彼のこと」
posted2023/03/13 17:25
text by
NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph by
Naoya Sanuki
<名言>
どんな場面でも、ボール球は見送る、ストライクは振る、振ったらホームランを打つ……常にそこを求めて練習していかなくちゃ、とは考えています。
(大谷翔平/Number1048号 2022年3月31日発売)
◇解説◇
大谷翔平の大活躍は「マンガみたい」とよく言われるが……オーストラリア戦の一撃は、「マンガで描いたらさすがに怒られる」ような出来事だった。
もはやマンガ超えのホームラン第1号
プレーボール直後の1回表、今や侍打線の名1、2番コンビとなったラーズ・ヌートバーと近藤健介が四球、ヒットで出塁して無死一、二塁のチャンスを作ると、大谷がバッターボックスに入る。ホームランへの期待感が充満する東京ドームの雰囲気の中で、2球目のカーブをジャストミート。打った瞬間ホームランと分かる弾道と打球スピードだったが……ボールはぐんぐんと伸び続け、ライト席上段にある「大谷翔平の看板広告」に直撃する超特大の3ラン本塁打となった。特大のホームランは予想の範囲内かもしれないが、まさか自分にボールを当てるなんて……偶然もあるとはいえアスリートとして、さらにはエンターテイナーとしても“持っている”男であることを証明するWBC第1号となった。
大谷がこれまで日本ハム、エンゼルスで叩き込んできた通算ホームラン数は「175」に及ぶ。その中でも「もちろん、ボール球を振らない、ストライクゾーンに来たボールをホームランにする、というのが理想です。でもそれを実現したいからといって、何かを捨ててはいけない」とケースによってはコンタクトを重視する柔軟性を持ちながら、特大の本塁打を放つパワーを兼備しているのだから、恐れ入る。
「いいホームランだったなと思います。久々にいい打球を打てていい景色だったなと思います」
大谷はオーストラリア戦のヒーローインタビューでこのように話していた。準々決勝以降も「いい景色」を描けば、侍ジャパンはおのずと頂点へと近づいていく。