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”出世レース”朝日杯の本命馬は”奇跡の参戦”ドルチェモアか? 勝ちっぷりが強烈なコーパスクリスティも「強いだけに怖い」
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph byPhotostud
posted2022/12/17 17:00
10月のサウジアラビアRCでは2番手から鮮やかに差し切り2戦2勝で朝日杯に臨むドルチェモア
8月の札幌芝1500mの新馬戦を逃げ切り、前走のサウジアラビアロイヤルカップでは2番手から鮮やかに差し切ったドルチェモア(牡、父ルーラーシップ、栗東・須貝尚介厩舎)である。
母は2013年の桜花賞馬アユサン。ここと同じコースで女王となった。全妹(ドルチェモアの叔母)のマウレアも、2017年の阪神ジュベナイルフィリーズで3着、翌18年のチューリップ賞で2着、桜花賞で5着と、このコースで好勝負していた。
ダノンプレミアムにつづく存在になり得る能力
ドルチェモアに関しても、須貝調教師は「走り方や体形からマイルがベスト」と話し、ここを目標に仕上げてきた。
前走のサウジアラビアロイヤルカップは、直線入口では10馬身ほど前にいたグラニットを、ゴールまでラスト5完歩ほどのところでかわし、1馬身1/4突き放した。
サウジアラビアロイヤルカップはそれこそ出世レースで、2017年の勝ち馬ダノンプレミアムと、19年の勝ち馬サリオスがここを制している。また、18年の優勝馬は、短距離界に君臨した女王グランアレグリアである。
ドルチェモアがそれらにつづく存在になり得る能力の持ち主であることは間違いない。
同じく新馬、重賞と2戦2勝でここに来たのがオオバンブルマイ(牡、父ディスクリートキャット、栗東・吉村圭司厩舎)だ。2戦とも芝1400mだったが、特に前走の京王杯2歳ステークスは伸びながらゴールしていたので、距離が延びても力を出せるだろう。