「アイスだけを4日間ダイエット」で知ったもの

――一人暮らしのときの話に戻ると、19歳のときに53kgまでリバウンドしてしまった後はどうされたのでしょうか。

加藤　スパルタだったけど、これまではお母さんが全部作ってくれたものでなんとか食事のコントロールもできていたんですよね。で、一人暮らしするようになってから、本当に自分一人のダイエットがはじまるんですけど、失敗だらけで。

――具体的にはどんな失敗があったのでしょうか。

加藤　甘いものが好きだから、アイスだけ食べれば我慢しなくてすむし痩せられるんじゃない？と思って、朝昼晩アイス1個だけの生活を4日間続けました。痩せましたけど……。

――体重だけ減ってもこれではなかなか……。

加藤　そうなんです。体脂肪率を量ったら見事に30%になっていてびっくりして。お菓子だけダイエットって、痩せてるのにブヨっとした、不健康な見た目になるんです。このときはじめて身をもって「栄養バランスって本当に大事なんだ」とわかりましたね。

体重32kg、生理も止まり「危機感が生まれた」

――他にはどんなダイエットに挑戦しましたか。

加藤　置き換えダイエット、一日一食ダイエット、断食とかですね。どれも短期的には体重は落ちるんですけど、結局永遠になんて続かないから、ダイエットを止めた瞬間にどか食いしてリバウンドする。この頃はいつも飢餓感があって、ストレスだらけで食べ物のことばかり考えていました。実際、「アイスだけダイエット」みたいな無謀なダイエットで「太る→痩せる」を繰り返していたので、精神的にも不安定でしたね。

――身体に異変はなかったですか。

加藤　一時期は痩せ過ぎて、32kgになったときは生理が止まりました。太るのが怖くなっていたんです。でも、さすがにこの頃から、「これ絶対マズいよね？」と思い出して。「だって、ダイエットの時期と太ってる時期とをずっと繰り返してるよね？ どこかで本当に脱しなきゃ」と、危機感が生まれたんです。《つづく》

（撮影＝杉山拓也）

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