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ゆるキャラ25体が国立競技場でリレー競走！「コロナ禍で活躍の場がない…」ゆるキャラたちが参戦した“絶対負けられない戦い”
posted2022/10/30 17:00
ゆるキャラによるリレーの様子。参戦したゆるキャラたちに話を聞くと、皆一様に苦況とこのリレーにかける思いが口をつくのだった
text by
佐藤春佳Haruka Sato
photograph by
Hirofumi Kamaya
10月2日、国立競技場。昨夏、東京五輪の陸上競技で熱戦の舞台となったトラックで、知られざる死闘が繰り広げられていた。その名は「ゆるキャラリレー」。日本陸上競技連盟主催のイベント「みんなでつなごうリレーフェスティバル2022」（通称リレフェス）内で、史上初めて“非公認”種目として開催されたのだ。選ばれしゆるキャラたちが、自らの名誉をかけてバトンをつなぐ熱き戦い。そこには、苦境を生き抜くゆるキャラたちの意地とプライドのドラマがあった。全2回の前編／後編は#2へ
ポテポテポテ。パタパタパタ……パタッ！？
「次は、ゆるキャラリレーです」
レースの開始を告げるアナウンスに沸き起こった場内3502人、この日一番の歓声は、次第にざわめきへと変わった。意気揚々と各々のスタート地点に向かう……はずの出場者の足取りが、なんとも重いのだ。
ペトペトペト。ポテポテポテ。パタパタパタ……パタッ！？
全員が無事スタート地点に着くまで、およそ5分。這えば立て、立てば歩めの親心、とばかりに見守る眼差しのなか、運命を分かつ号砲は高らかに鳴らされた。
「ゆるキャラには見るだけで人を笑顔にしたり、子供たちが自然と集まってくるような魅力がある。色々な方にリレーの魅力をアピールしたいということで、このゆるキャラリレーを企画しました。今まで主催大会の中のイベントとして50mくらいのレースはやったことがあるのですが、リレー形式は初めての試みです」
そう話すのは日本陸連の企画担当者だ。選りすぐりの出場者は全部で25体。リレフェスを後援する東京都の交通局やサッカーチーム、ラグビー、バレーボールなどスポーツ団体のマスコット、さらに全国から公募で集まったツワモノたちが顔を揃えた。
