20年前に“消えたアイドル騎手”小田部雪は今の女性ジョッキーをどう見る？「みんな化粧して時代は変わったなあと」「今村聖奈騎手は佐賀に来た時…」

かわいい馬を見つけて、“推し活“をするようになりました

――4年前に取材した時は「引退後に競馬場に行ったことはない」とおっしゃっていましたが、その後、佐賀競馬場に遊びに行くようになり、ついには今年7月からは佐賀競馬の専門紙「馬物語」で予想の仕事もするようになりました。

小田部　これまで土日は子供たちと遊んだり、習い事の発表会を見に行ったりしていたんですけど、成長して自分の時間が取れるようになってきました。そんな時、ふと自分の趣味を見つけたいと考えると、やっぱり競馬しかなかったんですよね。それで、1～2年くらい前から気晴らしに1人で佐賀競馬場に来るようになったんです。パドックで馬を見て、雰囲気や目つきなどインスピレーションで何頭か気になる馬をピックアップしてレース観戦をすると、5着以内に入ることも多かったです。その中の1頭にすごくかわいい顔をした馬を見つけて、“推し活“をするようになりました。タガノキトピロという馬で、目が可愛くて、栗毛の馬体がナイター照明でさらに綺麗に見えて、しかもレースでは強いんです。仕事が終わってから車を飛ばして見に来たこともありました。

©Takuya Sugiyama

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――いちファンだったのが、佐賀競馬の専門紙「馬物語」で予想の印を打つようになった経緯というのは？

小田部　佐賀競馬にも中津競馬出身の方がいて、その方たちから私のことを聞いた永瀬将尚代表が「新たに『馬物語』という専門紙を発行するんですけど、予想の印を打ちませんか？」というお話をしてくださいました。「私でいいんですか？」ってビックリしました。騎手を引退してもう20年経つので、私のことを知っている人は少ないと思いましたし、タガノキトピロの推し活はしていても予想をしたことはなくて、馬券を買うにも窓口のおばちゃんに聞いてやっと買う感じだったんです。

20年近く離れていた競馬界に戻ってきた理由

――それでもやろうと思われたのは？

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