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「水着で面接が当たり前です」レースクイーンの女王・近藤みやびに聞いた“レースクイーンだけで生活できる?”「高嶺の花と思っていたけど、実は…」
text by
齋藤裕Yu Saito
photograph byShiro Miyake
posted2022/10/23 17:00
レースクイーン・オブ・ザ・イヤーに2度輝き、8年にわたってレースクイーンを続けてきた近藤みやびさん。その活動内容について聞くと…
――レースクイーンだけをやっていて、生活できるものなのでしょうか?
近藤 いや、無理です(笑)。今の時代、誰もレースクイーンの仕事だけでは生活ができないと思います。チームによってギャラも違うので一概に言えないですが、肌感覚としてそう思いますし、私自身、今、埼玉の実家に住んでいるのは、都内でひとり暮らしをできるレベルではないからです。だから、都内に住んでいる子とかはすごいなって思います。
神対応は「すごい」が、私は「ナメられたくなかった」
――サーキット場でこの人はすごいなと思ったレースクイーンの方はいますか?
近藤 この人!というのではないんですが、ファンの方に対して、常にニコニコ笑顔で“神対応”をしている子は「すごいな」と。やっぱ努力しないと人気って出ないんだなっていうのはそこでちょっと思いましたね。
――“神対応”がすごいな、と思っているということは、近藤さん自身はそれをせず、何か違ったポリシーを持っていたんでしょうか?
近藤 1年目とかの若い時はやっぱり「レースクイーンは高嶺の花」って言いたいと思っていた時期はありました。話しかけづらい方がいい、ツンツンしていたほうがかっこいいのかなと思ったりとかはしていて。
なんかナメられたくなかったんですよね。基本女だからってだけでナメられることが多いじゃないですか? モータースポーツは男社会だったりしますし、そうやってナメられるのが嫌で「“高嶺の花”でいたい」と思っていました。ただ、時代が変わって、アイドルも握手会をやって当然になってきましたし、“神対応”の女の子が人気になっているじゃないですか。やっぱり時代に合わせていかないといけないのかな?っていうのは思ったりしましたね。
変化するレースクイーンとファンの関係性
――SNSも登場し、今ではファンとの交流も盛んですよね。
近藤 ファンとの交流に力を入れるレースクイーンがファンを集め、注目を集める時代になってきていると思います。もともと抱いていたレースクイーン像とは違ってきているなとギャップと変化を感じていましたね。
――時代に合わせてファンとレースクイーンの関係性も変わってきているんですね。
近藤 もちろんタレントはファンの方がいて、成り立っています。それは大前提としてある。ただ、いちタレントとファンの保つべき距離感というのは絶対あるじゃないですか。私たちは対等な友達みたいな関係ではない。でもやっぱり近すぎちゃうと勘違いって生まれちゃうんですよ。私はないですけど、そういう“ガチ恋”に発展したり、ファンの方から「何故あなたからそんなことを言われなきゃいけないの」みたいな言葉を浴びせられたりとか、いろいろあるみたいです。ファンのみなさんは本当に優しい方たちばかりですし、本当にごく一部ですが、そういう理解もなくてズカズカと来てしまう人もいたりして、特に交流が多くなった今の時代、非常に難しい問題なのかなと思います。
(後編へ続く)
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