濃度・オブ・ザ・リングBACK NUMBER
タイガー・クイーンを激怒させた“ヒール殺法”…乱入に凶器攻撃、待望のライバルは何でもありの“闇の軍団”?
text by
橋本宗洋Norihiro Hashimoto
photograph byNorihiro Hashimoto
posted2022/09/08 17:00
デビュー1周年を迎えたタイガー・クイーン。突如現れた謎のユニット“ダーカーズ”との闘いの行方は
クイーンが高瀬と組み、ダーク・タイガー&ダーク・パンサーと対戦。2対2のタッグマッチだったが、ダーカーズはダーク・チーターもセコンドにつき、凶器攻撃やチーターの介入でクイーンを翻弄してみせる。
直前まで対戦するはずだったクイーンと高瀬は初タッグ。連携ではダーカーズが遥かに上回っていた。最後はダーク・タイガーが高瀬をフォール。チーム力、反則を使いこなすインサイドワーク、それにレスラーとしての個々の実力も含め、ダーカーズはかなりの強敵と言える。
ダーカーズの“ヒール殺法”に怒るクイーン
7月にはクイーンとダーク・パンサーがシングルマッチ。ここはクイーンが勝利したものの、納得のいかない反則勝ちだった。ここでもセコンドが乱入、クイーンを痛めつけての反則裁定。クイーンとしては勝った気がしなかったはずだ。
そして8月25日の後楽園大会でも、クイーンとダーカーズの抗争が続いた。今回のクイーンのパートナーは、ワールド女子プロレス・ディアナの梅咲遥。スターダムにも参戦している人気選手で、ドロップキックやエルボーの力強さはよく知られている。強気のファイトが魅力の選手だ。
一方のダーカーズはダーク・チーターがダーク・タイガーとタッグ。パンサーがセコンドに回った。が、組み合わせがどうであれ“3人”で闘うスタンスは変わらない。この試合でもやはり、クイーン組は戦力を分断されてしまう。特にクイーンが場外で動きを止められ、梅咲がリング上で攻撃されるという場面が目立った。
ダーカーズの闘いぶりはいかにも、という古典的な“ヒール殺法”だ。レフェリーの目を盗んで乱入、凶器攻撃。乱戦の中でレフェリーが失神すると反則攻撃に拍車がかかる。結局、この日は梅咲がフォール負け。クイーンは場外でチーターに組み伏せられ、試合終了のゴングを聞いた。インタビュースペースでもクイーンは無言だ。
試合開始前、ダーク・タイガーと睨み合いを展開するなど、クイーンはダーカーズに対してかなり怒りを募らせているようだ。今回の試合で、フラストレーションはさらに高まることになった。デビュー以来、強豪相手に勝利を重ねてきたクイーンだが、ここ3カ月は“まともな勝利”が一つもない。