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「クボは特別な潜在能力を開花できれば」「だましやがったな(笑)」久保建英の才能を世界的名手はどう評したか〈ソシエダ開幕戦ボレー弾〉
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byMutsu Kawamori
posted2022/08/15 17:04
久保建英はソシエダでのデビュー戦となるカディス戦で決勝点となる先制ゴールを挙げた
「寄こせ!」って普通にパスを要求していた
<名言2>
久保くんは「寄こせ!」って普通にパスを要求していた。そのメンタリティは、さすが騒がれるだけの選手だなと思いましたね。
(槙野智章/Number979号 2019年5月30日発売)
◇解説◇
槙野は長年にわたって日本代表に招集され、JリーグやACLの舞台でも様々なタイプのアタッカーとマッチアップしてきた。そんな槙野が久保に注目したのは、2018年ロシアW杯でのカザン合宿中、西野朗監督率いるチームがU-19日本代表との練習試合を行なった時のことだった。
人数合わせで久保らがフル代表のチームでプレーした際、他の若い選手が「遠慮気味」にしていた一方で、久保は年齢など気にするものか、とばかりにパスを引き出していたという。その姿を見て、10歳以上も年上で、試合では久保の突破をを止める立場にある槙野も思わず感心したのだろう。
レアルの主軸を「初日からだましやがった」
<名言3>
初日からだましやがったな。
(ルーカス・バスケス/Number985号 2019年8月29日発売)
◇解説◇
バスケスはレアル・マドリーの下部組織出身で、各国代表のスーパースターに揉まれながらもマドリーの主力としての立ち位置を確立したタフなアタッカーだ。
そんなバスケスがこう冗談めかしたのは2019年夏のこと。
トップチームのトレーニングに加わって間もない久保建英に対して、「だましやがって」とニヤリとして話したという。
何があったのかというと……ある練習で久保がミスしてボールを腕に当ててしまった。しかし、久保は「足だよ」と堪能なスペイン語で主張。“ハンド”を頑として認めなかった。何気ないシーンだが、ベビーフェイスの中に秘めた久保のしたたかさに、バスケスも感心したのだった。