――ジョッキーの世界とは全く異なる会議の場に戸崎さんがいることが想像できません。慣れましたか？

戸崎　まだ慣れないですね（笑）。競馬界にもさまざまなタイプの方がいますが、また違ったタイプの方たちと接している感じがしますね。

小学校の校長先生に挨拶に伺うのも仕事の1つ

――議題はどういった内容なのでしょうか？

戸崎　道場の運営や対外試合などが主な議題になっています。ただ、いい人が集まっているので、相談しながら同じ意見でまとまっているのかなと思います。

――他に代表の仕事って何かありますか？

戸崎　川崎市内の小学校の体育館などを借りながらやっているので、放課後の時間に貸してくださる小学校の校長先生に挨拶に伺うというのも仕事の1つですね。やってみて稽古の場所を確保するのも、こんなに大変なんだと実感する日々です。

――稽古にも立ち会われていたりするんでしょうか？

戸崎　金曜はジョッキーは競馬場の調整ルームに行かなくてはいけないので参加できていませんが、行ける時は月曜や他の曜日の臨時の稽古には立ち会うようにしています。

社会に出た時に必要なものを学んで行ってほしい

――立ち上げたばかりですが、どのような道場にしたいなど目標はありますか？

戸崎　子どもたちが剣道を通して、社会に出ていった時に必要なものを学んで行ってほしいです。それで、大人になってからこの道場に帰ってきてくれるような、そういう道場にしたいなと思っています。道場の規模としては、場所も制約がありますし、大きくしたいというより地域の子たちが来てくれたらいいなというのはありますね。

――子どもを上手くさせる以上に教育的な場という意識が強いんですね。

戸崎　試合には当然勝ち負けがあります。それは勝負なので、教えていかなくてはいけないのですが、勝つだけがすべてではありません。負けたことで学べることはたくさんあります。そこを指導していきたいし、声掛けなんかは重要だなと感じていますね。まだ対外試合はできていないのですが、試合が決まれば「負けられない勝負だから緊張する」という子もたくさん出てくると思います。そういった子たちに勝負の世界に身を投じている自分から、どういう気持ちでやっているのかをアドバイスできたらいいなと思っています。

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