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“新日vsUインター”対抗戦で大谷晋二郎と対戦した山本喧一が語る“プロレス事故”への思い「どんな名選手でも体力の衰えはある。だから…」 

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堀江ガンツ

堀江ガンツGantz Horie

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posted2022/07/14 17:00

“新日vsUインター”対抗戦で大谷晋二郎と対戦した山本喧一が語る“プロレス事故”への思い「どんな名選手でも体力の衰えはある。だから…」<Number Web> photograph by AFLO

1995年10月9日の全面対抗戦第2試合で対戦した山本喧一と大谷晋二郎

「ある程度の年齢を超えたら、第一線を退かなきゃいけない」

「昔と比べて今のプロレス界は現役を長く続ける選手が多くて、50代、60代でリングに上がる人もぜんぜん珍しくなくなってるじゃないですか。でも、ハードな試合をするには限界があると思うんですよね。今回の大谷さんにしても高山さんにしても、亡くなった三沢(光晴)さんにしても50歳前後でメインイベントクラスの試合に出場したことで、大きな事故につながっている例が多い。

 やっぱりどんな名選手でも体力の衰えや年齢による反応の遅れはあるし、ましてや団体の経営者だったら社長業の忙しさで練習不足になっていたりもする。だから、ある程度の年齢を超えたら第一線を退かなきゃいけないと思うんですよ。ジャイアント馬場さんなんか、40代後半からメインは若い選手に譲って、自分はファンのために前座の6人タッグマッチとか、体に負担のかからない試合に出ていたじゃないですか。そういう馬場さんみたいなスタイルにしないと、今後も事故は起きてしまうんじゃないかなと思いますね」

「高山さんの回復も、大谷選手の回復も信じています」

 再発防止策と事故が起きた際の補償の充実。現状まだまだ課題は多い。その中で山本は、大谷に対しては自分にできる範囲の支援を続けていきたいという。

「これからの治療とリハビリ、本当に長い道のりだと思いますけど、今、再生医学が発達していて、万能細胞みたいなものも実用化の気配が出てきているじゃないですか。だから辛抱して続けていれば奇跡が起こると信じていますよ。高山さんの回復も大谷選手の回復も信じています。僕は絶対できると思う。あの2人は魂が熱いから。根性が違う。だって高山さんは、動かない体でリハビリを5年も続けている。普通できないよ。

 5年間、同じことを毎日毎晩ひたすらやり続けてるんですよ。それで床ずれを防止するために15分ごとにベッドや車椅子の角度を変えるんですよ。こんなことを来る日も来る日もやるって考えたら、なかなかできない。でも、それをやれる精神を持っているのがプロレスラーですよ。90年代の新日本やUインターの道場で、地獄の練習を生き抜いてきた精神力は並大抵じゃない。だから僕は復活を信じているし、それまで募金や支援イベントへの協力などを続けていきたい。そしてファンのみなさんにも無理のない範囲での支援をお願いできたらと思いますね」

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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