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「『水曜日のダウンタウン』は美味しいんです」“大食い魔女”菅原初代58歳に聞く“TV収録の知られざるウラ側” 一番キツかった企画は?
posted2022/06/03 11:00
text by
音部美穂Miho Otobe
photograph by
Wataru Sato
還暦間近にして、これだけの食べっぷりを見せる人間が、かつていただろうか。
魔女菅原こと菅原初代(58)。
2008年から『元祖!大食い王決定戦』で女王戦3連覇を成し遂げて殿堂入りを果たした彼女は、近年では『水曜日のダウンタウン』などのバラエティ番組に登場。15年前と変わらない食べっぷりを披露し、当時の大食いファンはもちろん、若い世代にも注目されている。
現在、岩手県・盛岡市内で手作りのパン店「カンパーニュ」を営む菅原。一時はテレビ番組から遠ざかっていた彼女が『水曜日のダウンタウン』に出演し始めたのは、パン店をオープンした2016年のことだ。
「『水曜日のダウンタウン』は、まず企画が面白い。一見バカバカしいようなことを本気でやるっていうのが好きなんですよ。それに、この面白さを成立させるために、スタッフの人たちは、裏でものすごく努力してるんです。たとえば、曲に合わせてレーンの上を流れてくるお寿司を食べる『お寿司の達人』の企画では、事前にかなり時間をかけて曲とお寿司のタイミングが合うようにシミュレーションしているんですよ。面白さのためにだったら苦労をいとわないところが、すごくいいなって」
そう笑顔を見せる菅原。とはいえ、毎回かなりの量を食べているので、楽しいだけではないだろう。
『水曜日のダウンタウン』で一番大変だった企画は?
大変だった企画を尋ねると、「24時間、テレビに映った食べ物と同じものを食べる企画」という答えが返ってきた。これは、2018年にオンエアされたもの。菅原ら4人のフードファイターとプロレスラーチーム、芸人チームに分かれて競う。24時間、テレビを視聴し、番組に食べ物が登場したら、即座に調理が始まり、同じものが用意される。それをひたすら食べ続けるという企画だ。
「食べるのがきついというよりも、24時間耐久レースなので体力的にしんどかった。食べていない時は寝て休憩していましたが、すぐに食事が出てくるので、おちおち熟睡できない。でもスタッフの人はもっと大変だと思いますよ。なんせテレビに映った食べ物をすぐに手配しないといけないから。私たち以上に寝ていないでしょうね」
最初に、6局のテレビ局のうちどの局を担当するか、じゃんけんで決定。菅原は見事じゃんけんに勝って、「一番食べ物が少なそう」と予想したNHKを選択した。