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イ・サンファの告白…平昌までの4年は「しっかり眠れた日がありませんでした」五輪連覇のレジェンドが語る、“表情が明るくなった”結婚後の今
posted2022/06/03 17:05
text by
矢内由美子Yumiko Yanai
photograph by
事務所提供
スピードスケート女子500mの韓国代表として冬季五輪に4度出場し、金メダル2個、銀メダル1個を獲得した李相花(イ・サンファ/韓国)さん。同種目の世界記録(36秒36)保持者であり、小平奈緒の親友としても知られる名スプリンターは、2019年5月に30歳で現役を退いた。引退から3年がたったこの5月、来日した李さんに、引退に至るまでの葛藤や近況を聞いた。(全2回の2回目/前編へ)
19年に結婚…お相手は“日本生まれの歌手”
「約25年間、競技を続けていましたが、引退と同時に選手としての目標はなくなりました。北京五輪も見る立場でしたし、今は落ち着いた日常生活を送っています」
穏やかな表情でそう語る李さん。それでも、現役選手のような引き締まったボディーは変わらない。
「小さい頃からスケートをしてきたので、どうしても身体を“管理”する習慣が抜けないんです」
李さんは19年10月、歌手やタレントとして活躍する日本生まれのカンナムさんと結婚した。選手時代に来日していた時は札幌や長野に行くことが多く、東京は飛行機の乗り換えなどで通過することが多かったというが、カンナムさんと結婚してからは頻繁に東京に来ているそうだ。
カンナムさんと暮らす日々を経て、考え方に変化などはあったのだろうか。
「歌手は歌手、スポーツ選手はスポーツ選手。彼は自分と違う生き方をしてきましたから、正直に言うと感覚が合っていないところもあります。でも、そういうのを合わせていく過程が楽しいんです。
以前はスケートが生活の中心にあって何事も『やりきらなきゃ』という思いが強かったのですが、彼には『ゆっくりしていいよ』という雰囲気があるから、私の表情も明るくなったと思います」
引退から3年…今の心境
このインタビューにはカンナムさんも同席していた。李さんから2mほど離れたソファに座るカンナムさんには、場をリラックスさせる雰囲気が備わっているようだ。