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「横綱になって1、2年目は病んでましたからね」付き人が明かす“破天荒すぎる横綱”朝青龍の知られざる涙「横綱相撲ってなんだ?」
text by
雨宮圭吾Keigo Amemiya
photograph byTakashi Shimizu/JMPA
posted2022/05/22 11:01
第68代横綱・朝青龍。輝かしい成績とともに世間から“破天荒”という世間のイメージだったが、その裏には知られざる苦悩があった。
悔し泣きしていた当時16歳の三段目は、のちの横綱・稀勢の里(現荒磯親方)だったからである。
今年の初場所、稀勢の里があえなく連敗すると、朝青龍はいてもたってもいられず関係者にメッセージを託したという。「もっと気持ちをぶつけていかなきゃダメだ。このままじゃ絶対にダメになっちゃうぞ。そう本人に伝えてくれ」。現役時代に「あいつは別格」と意識し続けていたからこそ何かせずにはいられなかったのだ。
異端だからこそ、正当な横綱だったのかもしれない
サッカー問題による出場停止処分など不祥事には事欠かず、休養日を取り入れた稽古スタイルや土俵上での派手なガッツポーズなど何かと型破りな横綱ではあった。最後は一般人への暴行事件によって引退。残した記録以上にお騒がせの印象は強く残っている。ただし破天荒な逸話や不祥事は過去の大横綱にもなかったわけではない。
「横綱になる人って普通とは違う考え方を持っているでしょう。そういった意味では朝青龍もそれまでの横綱とは全然違う。だからこそてっぺんにいける人たちなんじゃないかな」(玉ノ井親方)
異端でなければ横綱ではありえない。とするなら、異端中の異端に見えた朝青龍も実は正統な横綱だったのかもしれない。
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