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「試合が怖くなった…」元“筋肉アイドル”才木玲佳29歳が明かしたプロレス愛と“引退の本当の理由”《特別フォトインタビュー》

posted2022/05/01 11:03

 
「試合が怖くなった…」元“筋肉アイドル”才木玲佳29歳が明かしたプロレス愛と“引退の本当の理由”《特別フォトインタビュー》<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama/Norihiro Hashimoto

“筋肉卒業”後、独占インタビューに応じた才木玲佳(左)/プロレスラーとして3本のベルトを巻いた(右)

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橋本宗洋

橋本宗洋Norihiro Hashimoto

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Takuya Sugiyama/Norihiro Hashimoto

“筋肉アイドル”としてテレビでも活躍した才木玲佳(29)が、“筋肉卒業”、そしてプロレスからも引退することを発表した。タレントとして新たな一歩を踏み出した彼女に、引退の本当の理由やプロレスラーとしての活動への思い、2019年に救急搬送されたリングでの負傷への本音などを聞いた。《全2回の1回目/後編に続く

◆◆◆

 所属事務所でのインタビューに、才木玲佳は長袖のワンピースで現れた。

「長袖解禁です(笑)」

 ツインテールに童顔、ノースリーブの服で強調させた腕でダブルバイセップスのポーズ。テレビでもおなじみの姿は3月いっぱいで封印となった。“筋肉アイドル”こと才木玲佳が“筋肉卒業”を発表したのだ。昨年の秋から考えていたことだという。

「正直、筋肉が嫌になった時期もありました。筋肉でいただいたお仕事がたくさんあって、それで今の自分がある。それには感謝してるんですけど、どうしても“筋肉ありき”のお仕事ばかりになってしまうんですよ。私にしかできないお仕事ではあるんですけど“自分自身の本質を見て、評価してもらえているんだろうか”って」

現在、筋トレはまったくしていない

 これまでは週4回ジムに通っていたが、今では筋トレはまったくしていない。それでも生活に違和感はないそうだ。悩みに悩んでの決断だったから「解放された感じもあります」。

 一言で“筋肉卒業”と言っても、単純にキャラクターを変える、タレントとしての方向性を変えるというだけではない。生活スタイルから変化があるし、そもそも才木の筋肉は一朝一夕でつくようなものではなかった。それをいわば“捨てる”のだ。

〈タレントとして活動しながらプロレスデビュー、ボディビルにも挑戦〉

 まとめてしまえば30字ほど。しかし厳密に言えば、才木が出場したボディコンテストは「ボディビル」ではなく「フィジーク」というカテゴリーだ。ボディビルとフィジークでは求められる肉体の質が違い、それぞれに専門性がある。プロレスでは2団体でシングル王者になった。すべての活動が“芸能人の余技”というレベルをはるかに超えていた。それが、果たしてどれだけ伝わっていただろうか。

【次ページ】 「私の筋肉はプロレス界でも通用するんだ」

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